研究課題/領域番号 |
16012221
|
研究種目 |
特定領域研究
|
配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
生物系
|
研究機関 | 信州大学 |
研究代表者 |
樋口 京一 信州大学, 医学研究科, 教授 (20173156)
|
研究分担者 |
清水 基行 京都大学, 医学研究科, 助手 (10343229)
澤下 仁子 信州大学, 医学研究科, 助手 (40359732)
|
研究期間 (年度) |
2004
|
研究課題ステータス |
完了 (2004年度)
|
配分額 *注記 |
5,900千円 (直接経費: 5,900千円)
2004年度: 5,900千円 (直接経費: 5,900千円)
|
キーワード | 骨粗鬆症 / 老化促進モデルマウス / SAMP6 / 遺伝解析 / 骨量 / コンジェニックマウス / SNPs / 遺伝子発現 |
研究概要 |
低骨量を遺伝的特性とするSAMP6系マウスを基に作成されたsub-congenic系マウスを作成し、骨量を規定する3個の遺伝子(Pbd1,Pbd2,Pbd3)の同定を試みた。第13番染色体上のPbd2に関しては、その存在領域を約3メガベースの範囲にまで絞り込んだ。その領域に存在する29個の遺伝子の頭蓋冠でのmRNA発現量を測定した結果、骨芽細胞の分化を促進するWnt蛋白質のデコイ受容体であるsecreted frizzled-related protein 4(Sfrp4)の発現に、低骨量系のSAMP6では対照系のSAMP2と比較して約2倍の発現上昇を認めた。さらに頭蓋冠から採取した細胞を培養してSfrp4発現量の経時変化を追跡すると、未分化なstoroma細胞の段階では系統間に差がなかったが、SAMP6では骨芽細胞に分化するにつれて有意な発現上昇を認めた。Sfrp4遺伝子のプロモーター領域の塩基配列にはSAMP6/SAMP2間で26カ所の多型が認められ,これらの多型がプロモーター活性の差の原因であることが推測された。以上の結果より、「SAMP6においてはSfrp4(=Pbd2)の発現量が増加しているために、Wnt系のシグナル伝達が低下しており、その結果、骨芽細胞の分化が低下し、最大骨量が低下している」との仮説が考えられた。 第11番染色体上のPbd1に関しては、領域を約3.4メガベースの範囲にまで絞り込んだ。その領域に存在する55個の遺伝子のエクソン配列のSNPs解析を行ない、SAMP6/SAMP2間で比較した。SNPsはprotein kinase Cとapolipoprotein H遺伝子のみに認められた。しかしながら、その機能から、これらの遺伝子がPbd1である可能性は低いと考えられた。 X染色体上のPbd3に関してはCongenicマウスを用いた機能解析を行っている。
|