研究課題/領域番号 |
16012256
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研究種目 |
特定領域研究
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
生物系
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研究機関 | 埼玉医科大学 |
研究代表者 |
岡崎 康司 埼玉医科大学, 医学部, 教授 (80280733)
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研究分担者 |
坊農 秀雅 埼玉医科大学, 医学部, 講師 (20364789)
八木 研 埼玉医科大学, 医学部, 研究員 (60323482)
二階堂 愛 埼玉医科大学, 医学部, 研究員 (00383290)
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研究期間 (年度) |
2004
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研究課題ステータス |
完了 (2004年度)
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配分額 *注記 |
5,000千円 (直接経費: 5,000千円)
2004年度: 5,000千円 (直接経費: 5,000千円)
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キーワード | ゲノム / 脂質 / 遺伝学 / 遺伝子 / マイクロアレイ |
研究概要 |
我々は、高脂血症関連遺伝子の発現量を調節するゲノム領域を発見し、その遺伝子ネットワークを描出した。まず、高脂血症に関わる脂質代謝の表現型がそれぞれ異なっているマウス組み換え近交系(BXD)を用いて、DNAマイクロアレイにより系統間の遺伝子発現量を測定した。次に、同一の遺伝子発現制御を受けていると考えられる遺伝子群を得るため、系統間の遺伝子発現プロファイルをクラスタリング(r^2>0.8,p-value<0.05)した。このなかから、脂質代謝関連遺伝子の発現クラスターを得た。この遺伝子群の発現制御を行っている遺伝子、つまり遺伝子ネットワークの上流に位置する遺伝子が存在するゲノム領域を予測するために、この遺伝子群の発現プロファイルの平均値を量的形質と見立てて、量的形質遺伝子座解析を行った。その結果、我々は、2つのゲノム領域(それぞれ、LOD:11.6,12.6,p-value:0.002,0.001)によって、遺伝子発現量が制御されていることを遺伝学的に示した。さらに、この2つの領域は、マウスの体重や血中の中性脂肪など高脂血症の表現型の量的形質遺伝子座であり、比較ゲノム解析により、ラットゲノム相同領域においても、糖尿病や高脂血症の量的形質遺伝子座として知られている領域と一致することを示した。この2つ領域には、脂質代謝関連遺伝子の発現を制御し、その結果、高脂血症の表現型を引き起こす遺伝子が存在すると考えられる。今後、この遺伝子が明らかにできれば、有力な高脂血症の創薬標的遺伝子となるだろう。
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