研究課題/領域番号 |
16012266
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研究種目 |
特定領域研究
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
生物系
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研究機関 | 国立循環器病センター(研究所) |
研究代表者 |
森崎 隆幸 国立循環器病センター研究所, バイオサイエンス部, 部長 (30174410)
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研究分担者 |
森崎 裕子 国立循環器病センター研究所, バイオサイエンス部, 室長 (40311451)
日高 京子 国立循環器病センター研究所, バイオサイエンス部, 室長 (00216681)
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研究期間 (年度) |
2004
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研究課題ステータス |
完了 (2004年度)
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配分額 *注記 |
3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
2004年度: 3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
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キーワード | 一塩基多型 / ハプロタイプ / 代謝異常 / 連鎖不均衡 / 相関解析 |
研究概要 |
一塩基多型(SNP)を用いた疾患関連遺伝子探索に際しては、SNPの集団ごとの違い、物理的距離とSNP間相互の関係等に関する情報の集積を踏まえて、解析手法の改良と検証が必要である。本研究は代謝異常症候群の遺伝要因の解明を最終目標に、候補染色体・遺伝子領域について稠密なSNP解析を行い、SNP間相互の連鎖不平衡解析、SNPハプロタイプ形成、個々人のハプロタイプ決定により、疾患の遺伝素因としての遺伝子領域の同定を目的として検討をおこなった。今年度は、家系を用いた連鎖解析により代謝異常症候群に関係する種々の表現型との間に関連があることが示唆されている3q27領域について、SNPハプロタイプを用いた連鎖不平衡ブロックを検討し、この領域のマーカーSNPを用いて、糖尿病及び代謝異常症候群との関連解析ならびに種々の糖脂質代謝パラメーターとの相関解析を行った。また、ブロックごとのSNPハプロタイプを決定し、ハプロタイプと臨床型との相関解析を行った。糖尿病との関連解析では5ブロックに属する7SNPsが有意な相関を認め、このうち3SNPは、一般集団でも、空腹時インスリン値やHOMA-IR値との間に有意相関を認めた。他の2SNPは、BMI値との間に有意相関を認めた。この2SNPに関連する3SNPによりSNPハプロタイプの検討では、一般集団においてBMI値との間に有意な相関を示し、この領域が肥満に関連のあることが示唆された。さらに、leptin値とadiponectin値との有意な相関を認めるSNPもそれぞれ5SNPで認め、上記のSNPとは一致せず、別の機序での関与が示唆された。代謝異常症候群との関連解析では、5SNPで有意な相関を認め、1SNPはHOMA-IR値と間に有意な相関を認めた。以上より、3q27領域は、日本人においても、種々の代謝異常と関連することが明らかとなった。
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