• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 前のページに戻る

真核微生物の低酸素下での生存戦略とそのゲノム研究

研究課題

研究課題/領域番号 16013206
研究種目

特定領域研究

配分区分補助金
審査区分 生物系
研究機関筑波大学

研究代表者

高谷 直樹  筑波大学, 大学院・生命環境科学研究科, 講師 (50282322)

研究期間 (年度) 2004
研究課題ステータス 完了 (2004年度)
配分額 *注記
3,600千円 (直接経費: 3,600千円)
2004年度: 3,600千円 (直接経費: 3,600千円)
キーワードカビ / 硝酸呼吸 / アンモニア発酵 / 一酸化窒素 / ミトコンドリア
研究概要

カビは、醸造・発酵産業上重要であると同時に、動植物の病原菌としても注目されている。私は、カビFusarium oxysporumが真核生物であるにも関わらずミトコンドリアで酸素呼吸以外の嫌気呼吸(硝酸呼吸)をするという興味深い現象を、本菌の遺伝子組み替え系を利用して分子レベルで解明してきた。その結果、本菌の硝酸呼吸系が硝酸塩の一酸化窒素(NO)への変換に伴うATP生産系と2種のNO消去酵素による呼吸副産物であるNOの解毒系から成り立つことを見出した。また、多くのカビが、従来、原核生物固有の能力とされてきたアンモニア発酵や硫黄呼吸といった嫌気代謝を行うことを発見し、カビのエネルギー獲得機構がこれまで考えられてきたよりも多様であることを明らかとした。さらに、A.nidulansの変異株の解析から、この反応がfacA遺伝子にコードされるアセチルCoA合成酵素(Acs)の逆反応により触媒されることを明らかとした。Acsは生物界に広く分布し、通常、ミトコンドリアのクエン酸回路にアセチルCoAを供給することによってエネルギー生産に貢献している。これに対して、カビのアンモニア発酵では、細胞質で生産されるアセチルCoAを利用してAcs/Ackが直接的にATPを合成するのである。興味深いことに、A.nidulansのAcs/Ackは、一般的なカビのAcsと同様、AMP依存型であるのに対して、F.oxysporumでは、この反応にADPが用いられる。アンモニア発酵におけるAct反応は、カビの種によって多様である可能性が考えられる。

報告書

(1件)
  • 2004 実績報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 雑誌論文 (1件)

  • [雑誌論文] 低通気条件下でのカビの呼吸と発酵

    • 著者名/発表者名
      高谷直樹, 祥雲弘文
    • 雑誌名

      バイオサイエンスとインダストリー (発表予定)

    • 関連する報告書
      2004 実績報告書

URL: 

公開日: 2004-04-01   更新日: 2018-03-28  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi