研究課題/領域番号 |
16013226
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研究種目 |
特定領域研究
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
生物系
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
野島 博 大阪大学, 微生物病研究所, 教授 (30156195)
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研究分担者 |
薮田 紀一 大阪大学, 微生物病研究所, 助手 (10343245)
奥崎 大介 大阪大学, 微生物病研究所, 助手 (00346131)
東岸 任弘 大阪大学, 微生物病研究所, 助手 (20379093)
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研究期間 (年度) |
2004
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研究課題ステータス |
完了 (2004年度)
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配分額 *注記 |
6,300千円 (直接経費: 6,300千円)
2004年度: 6,300千円 (直接経費: 6,300千円)
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キーワード | 重コイルモチーフ / ゲノムデータ / 分裂酵母 / 減数分裂 / ホーステイル運動 / テロメアクラスタリング / ダイニン / 遺伝子組み換え |
研究概要 |
我々はサンガーセンターのデータベースを基にしたNorthern解析により、重コイルモチーフを有し、かつ減数分裂特異的に発現する遺伝子を7個同定し、mcp^+(meiotic coiled-coil protein)遺伝子群と名付けた。そのなかでmcp6^+とmcp5^+の破壊株ではホーステイル運動が鈍くなり、組換え頻度が減少することを見出した。興味深いことにこれらの破壊株では異所性の組換え頻度がWTに比べて上昇していた。ホーステイル運動に異常をきたすこれらの株では相同染色体間の正確な部位での対合がうまくいかないためにアレリックな組換え頻度が減少し、異所性の組換えが上昇したものと考えられる。Mcp6はホーステイル期を通して発現しSPBに局在した。また、mcp6破壊株ではSPBコンポーネント(Sad1,Kms1,Spo15)の局在や微小管の形態に異常は見られなかったが、テロメアクラスタリングに異常が見られた。これらの結果から、Mcp6はSPB、微小管の形成、配置には重要ではないが、テロメアクラスタリングを確実にする事でホーステイル運動を促進している可能性が示唆された。Mcp5は出芽酵母の細胞表層タンパクであるNum1に部分的な相同性をもつタンパクである。Mcp5破壊株では核融合期、MI前期、MIからMIIの全ての過程で減数分裂進行に遅れが見られた。また胞子形成異常、胞子の生存率の低下が見られた。これらのことからMcp5はホーステイル運動を制御する事で相同組換え、減数分裂の進行、胞子形成に必要とされている事が示唆された。Num1は細胞表層でダイニンなどのモータータンパクと相互作用し、出芽酵母の出芽時の核の移動に必要とされていることから、Mcp5もモータータンパクと共に核運動を制御しているのかもしれない。
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