研究課題/領域番号 |
16013246
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研究種目 |
特定領域研究
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
生物系
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研究機関 | 早稲田大学 |
研究代表者 |
胡桃坂 仁志 早稲田大学, 理工学術院, 助教授 (80300870)
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研究期間 (年度) |
2004
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研究課題ステータス |
完了 (2004年度)
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配分額 *注記 |
3,800千円 (直接経費: 3,800千円)
2004年度: 3,800千円 (直接経費: 3,800千円)
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キーワード | 生体高分子 / 構造生物学 / 構造ゲノミクス / 生体分子立体構造解析及び予測 / フォールディング / タンパク質と酵素 / 核酸 / X線結晶解析 |
研究概要 |
生命体は、ゲノムDNAに保存されている情報を必要に応じて転写し、複製し、そして組換えながら子孫へ伝達している。このようなゲノムDNA代謝はすべてDNA結合タンパク質を介して行われている。DNA結合タンパク質は、DNAに結合するために必要な特徴的な立体構造を持ち、その領域を"DNA結合ドメイン"と呼ぶ。このような、ドメイン立体構造モチーフの配列を基本にしたDNA結合タンパク質のグループ分類は、新規DNA結合タンパク質のデータベースからの検索を可能にするために不可欠な要素である。単鎖DNAは、転写、複製、組換えなどDNAが働く際に常に出現する。このことは、単鎖DNA状態を特異的に認識して結合し、機能するタンパク質の存在および重要性を示している。しかし、現在報告されているDNA結合ドメインの立体構造のほとんどがB型二重鎖DNAに結合するモチーフであり、特に単鎖DNAに結合するDNA結合タンパク質の立体構造の報告は非常に少ない。そこで、単鎖DNA結合ドメインの構造情報の充実化のために、RecA、RecT、Rad51、Rad52、Dmc1などの、原核生物および真核生物由来の単鎖DNA結合タンパク質の立体構造解析を試みた。そして、相同組換えの際に単鎖DNAに結合して組換え酵素として働くDmc1の立体構造解析に成功した。Dmc1は、8量体のリング構造を基本とする16量体のダブルリング構造を形成していた。そしてダブルリング構造の側面に、単鎖DNAに特異的に結合する新規モチーフを持つDNA結合サイトが存在することを、変異体解析によって明らかにした。Dmc1のリング構造は、直後約130オングストロームのドーナッツ状で、中央に約30オングストロームの直径の穴が存在する。この中央の穴に糸を通すように二重鎖DNAを結合することが、変異体解析の結果明らかになった。
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