研究課題/領域番号 |
16014210
|
研究種目 |
特定領域研究
|
配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
生物系
|
研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
笹井 理生 名古屋大学, 情報科学研究科, 教授 (30178628)
|
研究期間 (年度) |
2004
|
研究課題ステータス |
完了 (2004年度)
|
配分額 *注記 |
6,100千円 (直接経費: 6,100千円)
2004年度: 6,100千円 (直接経費: 6,100千円)
|
キーワード | 遺伝子ネットワーク / 遺伝子スイッチ / 確率的発現 / 生体ノイズ / リプレッシレーター / 経路積分法 / 細胞周期 / リミットサイクル |
研究概要 |
次の4つの研究成果を得た。 (1)平均場理論の遺伝子ネットワークへの適用: 新しく開発された平均場理論は、分子数ゆらぎの強弱によって、アトラクターへの軌道引き込みが制御されることを示した。これを手がかりに、ネットワークの振る舞いの多様性に関する実験結果の説明を試みた。また、複数の遺伝子ネットワークの結合による集団的振る舞いを解析し、生物工学的な実験を提言した。数個の遺伝子からなるネットワークについて、揺らぎ効果の定量的解析を行い、頑健で機能性のあるモチーフとは何か、という問題についての議論を行った。 (2)外部摂動への応答と揺らぎの分析: 経路積分法を用いて平均場理論を超えた揺らぎの記述理論を展開し、温度、インヂューサー分子数変化などの摂動に対する遺伝子ネットワークの応答を理論的に解析した。 (3)複数アトラクターを持つネットワークのデザインと遷移ダイナミクスの解析: フラストレーションを最小にするようにネットワークをデザインする方法が有効であるか、数値計算との比較によって検討を行った。さらに、経路積分法によって複数アトラクター間の遷移ダイナミクスの構造を分析し、数値計算、実験データと比較を行う方法を開発した。 (4)酵母の細胞周期ネットワークにおける揺らぎとダイナミクスの解析: ネットワーク構造をモデル化し、細胞周期チェックポイントが安定なアトラクターになっていること、チェックポイントに向かうダイナミクスに安定性があることを遺伝子発現の確率モデルの立場から検討した。
|