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統計量による細胞状態の記述とそれを用いた細胞状態遷移理論の構築

研究課題

研究課題/領域番号 16014213
研究種目

特定領域研究

配分区分補助金
審査区分 生物系
研究機関大阪大学

研究代表者

古澤 力  大阪大学, 大学院・情報科学研究科, 助教授 (00372631)

研究期間 (年度) 2004
研究課題ステータス 完了 (2004年度)
配分額 *注記
2,900千円 (直接経費: 2,900千円)
2004年度: 2,900千円 (直接経費: 2,900千円)
キーワード普遍性 / ゆらぎ / 細胞状態遷移 / 反応ネットワーク / 進化
研究概要

本プロジェクトにおける本年度の研究は、以下の2つに大きく分類することができる。
・ゆらぎによる細胞状態遷移についての基礎研究
・細胞内反応ネットワークの進化に関する研究
前者においては、細胞内の化学反応のダイナミクスを、決定論的な部分(反応による生成・消費の項と体積変化による希釈項)と確率論的な部分(分子の少数性に起因するゆらぎの項)に分けて考え、その両者の大きさの比が細胞状態に応じて変化することを考慮に入れた細胞状態の遷移モデルを構築した。この両者のバランスにより、細胞状態は遷移が容易な方向とそうでない方向が生まれ、結果として細胞増殖が最大になる状態に自発的に落ち着くことが計算機実験によって見出された。これらの知見から、細胞状態の遷移に関する新規な制御メカニズムを提案した。
後者については、細胞内の反応ネットワークに変異を加え、増殖速度の速いものを選択するという仮想的な進化過程を計算機上に構築し、細胞内のダイナミクスと反応ネットワークのトポロジーの双方について、どのような統計的性質が出現するかを検証した。その進化の結果、細胞内の化学物質量の分布が傾き-1のベキ則に従う細胞が選択されてくることが確認された。また、同時に反応ネットワークのパス数の分布を調べると、それが傾き-2から-3のベキ則に従うことが見出された。これは化学物質量のベキ則が反応ネットワークのパス数の分布に「埋め込まれた」ためであると考えられる。実際の細胞がこうした統計的性質を持つことは確認されており、これらの知見は反応ネットワークの進化の理解へ向けた基盤になると考えられる。

報告書

(1件)
  • 2004 実績報告書
  • 研究成果

    (2件)

すべて 2005

すべて 雑誌論文 (2件)

  • [雑誌論文] Ubiquity of Log-normal Distribution in Intra-cellular Reaction Dynamics2005

    • 著者名/発表者名
      Chikara Furusawa, Takao Suzuki, Akiko Kashiwagi, Tetsuya Yomo, Kunihiko Kaneko
    • 雑誌名

      BIOPHYSICS (In press)

    • NAID

      130000091831

    • 関連する報告書
      2004 実績報告書
  • [雑誌論文] Selection of Initial Conditions for Recursive Production of Multicellular Organisms2005

    • 著者名/発表者名
      Hiroshi Yoshida, Chikara Furusawa, Kunihiko Kaneko
    • 雑誌名

      Journal of Theoretical Biology (In press)

    • 関連する報告書
      2004 実績報告書

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公開日: 2004-04-01   更新日: 2018-03-28  

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