研究課題/領域番号 |
16014214
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研究種目 |
特定領域研究
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
生物系
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研究機関 | 奈良先端科学技術大学院大学 |
研究代表者 |
石井 信 奈良先端科学技術大学院大学, 情報科学研究科, 教授 (90294280)
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研究分担者 |
作村 勇一 奈良先端科学技術大学院大学, 情報科学研究科, 研究員(科学技術振興)(常勤形態) (50324968)
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研究期間 (年度) |
2004
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研究課題ステータス |
完了 (2004年度)
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配分額 *注記 |
3,600千円 (直接経費: 3,600千円)
2004年度: 3,600千円 (直接経費: 3,600千円)
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キーワード | システム生物学 / システム同定 / 神経成長 / タンパク質ネットワーク / 軸索伸長 / シミュレーション / シグナル伝達 |
研究概要 |
昨年度まで、現実的なデータ量から遺伝子ネットワークの構造を推定するため適切なグラフィカルモデルの定式化、およびそのベイズ推定に基づく遺伝子転写制御ネットワークのシステム同定法の開発を行い、酵母の細胞周期に関わるシステムの動的挙動を解析した。その成果は本年度において、論文として発表することができた。一方で本年度の研究としては、システム同定からシステム生物学へと展開した。神経細胞の成長時に見られる軸索誘導現象に関して、成長円錐内のGタンパク質のシグナル経路、特にRhoファミリーを中心としたシグナル伝達のモデル化を行い、また成長円錐内のフィラメントダイナミクスのモデル、外部誘導因子からの情報伝達機構のモデルとの統合を行い、それを用いた計算機シミュレーションにより、成長円錐が外部情報をいかに処理し、成長を行うのかを考察した。その結果、Rhoファミリー間の相互作用に基づく非線形現象が、誘導因子に依存した軸索の方向転換に寄与することが分かった。この成果は現在論文投稿中である。また、本研究を通じて、軸索誘導およびRhoファミリーGタンパク質に関連する基礎生物学研究者との共同研究体制を確立できたことも実績であり、今後、情報科学と生命科学の融合的研究手法による成果が期待できる。実際に、Gタンパク質の活性化/不活性化の時定数には、この共同研究における画像処理結果を反映できた。加えて、バイオインフォマティクスのための解析ツールを開発し、特許として申請した点も本年度の成果である。
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