研究課題/領域番号 |
16015296
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研究種目 |
特定領域研究
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
生物系
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研究機関 | 奈良県立医科大学 |
研究代表者 |
和中 明生 奈良県立医科大学, 医学部, 教授 (90210989)
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研究分担者 |
芳賀 敏実 奈良県立医科大学, 医学部, 講師 (20192263)
辰巳 晃子 奈良県立医科大学, 医学部, 助手 (90208033)
眞部 孝幸 奈良県立医科大学, 医学部, 助手 (90382283)
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研究期間 (年度) |
2004
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研究課題ステータス |
完了 (2004年度)
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配分額 *注記 |
3,900千円 (直接経費: 3,900千円)
2004年度: 3,900千円 (直接経費: 3,900千円)
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キーワード | L3 / Lhx8 / siRNA / ノックダウン / アセチルコリン / GABA / 分化 |
研究概要 |
前年度までの研究成果を踏まえて、本年度はL3/Lhx8遺伝子の機能を以下の二つの方法から解析することとした。1つはL3/Lhx8遺伝子ゲノム上流領域10kbを単離し、この下流にCre recombinase遺伝子を結合させることにより、L3/Lhx8遺伝子が本来発現する細胞(前脳基底部コリン作動性神経)においてCre recombinaseを発現するトランスジェニックマウスを作成する方法であり、これについてはトランスジェニックマウス作成用のコンストラクトが完成し、受精卵への導入、トランスジェニックマウスの産生にまで至った。現在、複数のトランスジェニックラインにおいてCre recombinaseの発現の程度を免疫組織化学的に検出中である。この解析により、当該細胞においてより強くCre recombinaseを発現するラインを選択し、このラインと既存のFloxマウス(例えばFloxed BDNFマウスやFloxed GABA受容体マウスなど)と掛け合わせることにより、前脳基底部コリン作動性神経でのみ特定の遺伝子をノックアウトするマウスが作成可能となる。もう1つはL3/Lhx8遺伝子がアセチルコリン作動性神経の発達に密接に関与していることがノックアウトマウスの解析から推測されたので、Neuro2A細胞のIn vitro分化系を用いて、この系においてSiRNAによるL3/Lhx8遺伝子ノックダウン実験を行った。Neuro2A細胞はレチノイン酸刺激によりコリン作動性神経細胞に分化するが、L3/Lhx8遺伝子はこの際に発現が高まり、且つノックダウンするとコリン作動性マーカーの発現低下とGABA作動性マーカーの発現上昇が同時に観察された。この結果はL3/Lhx8遺伝子がコリン作動性分化を促すと同時にGABA作動性分化を抑制している可能性を示唆するものである。
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