研究課題/領域番号 |
16015330
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研究種目 |
特定領域研究
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
生物系
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研究機関 | 独立行政法人理化学研究所 |
研究代表者 |
高橋 良輔 独立行政法人理化学研究所, 運動系神経変性研究チーム, チームリーダー (90216771)
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研究分担者 |
三澤 日出巳 財団法人東京都医学研究機構, 東京都神経科学総合研究所, 主任研究員 (80219617)
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研究期間 (年度) |
2004
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研究課題ステータス |
完了 (2004年度)
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配分額 *注記 |
6,000千円 (直接経費: 6,000千円)
2004年度: 6,000千円 (直接経費: 6,000千円)
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キーワード | SOD1 / Hsp70 / CHIP / S5a / G93A / トランスジェニックマウス / GluR2 / 酸化ストレス |
研究概要 |
家族性ALSの病因遺伝子である変異SOD1がミスフォールド化して、分子シャペロンHsp70に認識されること、その場合、野生型よりも還元条件下で単量体になりやすいこと、細胞内でも単量体としてHsp70と結合することを見出した。さらに変異SOD1はHsp70を介してユビキチンリガーゼ活性を持つU-box蛋白質、CHIPと結合するが、インビトロユビキチン化アッセイにより、CHIPによって直接ユビキチン化されないこと、逆にHsp70はポリユビキチン化され、26Sプロテアソームのユビキチン認識サブユニットであるS5aに結合することを見出した。これらの結果より、変異SOD1はユビキチン化されたHsp70に結合することによってプロテアソームに運ばれ、分解されるとの仮説を提唱した。いっぽう運動ニューロンに特異的に発現する、GluR2サブユニットを欠くためにカルシウム透過型となるAMPA型グルタミン酸受容体がALSにおいて果たす役割を解明するため、運動ニューロンに発現するAMPA受容体をカルシウム不透過性にするよう、運動ニューロン特異的にGluR2を過剰発現したトランスジェニックマウスを変異SOD1によるALSモデルマウスをかけ合わせたところ、発症時期が著明に遅延した。このマウスでは酸化的ストレスが抑制され、また加齢とともに増加する変異SOD1のミスフォールド化も顕著に抑制されていた。以上よりカルシウム透過性AMPA受容体は変異SOD1によるALSを増悪させることが明らかになった。
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