研究課題
特定領域研究
リゾPAF-AT活性が高い腹腔マクロファージを野生型マウス及びTLR4、MyD88、TRIFノックアウトマウスから調製した。LPSで細胞を刺激するとTLR4依存的な酵素活性の二相性の上昇が、刺激後30分にピークに達するものと8時間以降に徐々に上昇するものとして観察された。興味深いことに前期相の活性上昇はMyD88依存的なのに対し、後期相はMyD88及びTRIFに非依存的であった。さらに、リゾPAF-AT活性はLPSばかりでなく生成物のPAFで細胞を刺激することによっても1分以内にピークに達する上昇を示した。そこでLPSで予め刺激したマクロファージに対してPAFを作用させたところ、LPSとの相乗的な酵素活性の上昇が後期相にのみ認められた。しかもこのLPSのプライミング効果もまたTLR4依存的かつMyD88及びTRIF非依存的であった。このリゾPAF-ATの同定(cDNAクローニング)を目的として、ブタ脾臓から酵素活性が高いタンパク質分画を各種カラムクロマトグラフィーで精製し質量分析計によって中に含まれる分子を同定したが、現在までにリゾPAF-ATの候補と思われるタンパク質は見つかっていない。この実験と平行して、アセチル転移酵素をはじめ各種転位酵素と相同性のある機能未知のタンパク質を遺伝子データベースから検索し、そのうちの有力候補分子を動物培養細胞に発現させてリゾPAF-ATの活性を指標にスクリーニングする実験も行っている。
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