研究課題/領域番号 |
16017251
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研究種目 |
特定領域研究
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
生物系
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
米原 伸 京都大学, 生命科学研究科, 教授 (00124503)
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研究期間 (年度) |
2004 – 2005
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研究課題ステータス |
完了 (2005年度)
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配分額 *注記 |
10,800千円 (直接経費: 10,800千円)
2005年度: 5,400千円 (直接経費: 5,400千円)
2004年度: 5,400千円 (直接経費: 5,400千円)
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キーワード | アレルギー・ぜんそく / 感染症 / 細菌・生体機能利用 / 免疫学 / 細菌 / 生体機能利用 |
研究概要 |
スカベンジャーレセプターとして我々がクローニングした分子SR-PSOXは、NKT細胞や活性化T細胞の遊送に関わる膜貫通型ケモカインCXCL16と同一分子であった。SR-PSOX/CXCL16の感染免疫における生理機能を明らかにすることを目的として、SR-PSOX/CXCL16のKOマウスを作製した。KOマウスでは、NKT細胞の肝臓へのホーミングが阻害され、肝臓のNKT細胞数が減少していた。さらに、肝臓のNKT細胞が関与するとされるConA誘導肝炎の発症がSR-PSOX/CXCL16のKOマウスでは抑制されることを示し、SR-PSOXがConA肝炎の発症に必須の役割を有することを明らかとした。また、NKT細胞のリガンドであるαGalCerの投与によって血中に産生されるIFN-γとIL-4を定量したところ、KOマウスではIFN-γの産生が特異的に阻害されることが明らかとなった。さらに、KOマウス由来またはワイルドタイプ由来抗原提示細胞(肝臓の樹状細胞)とワイルドタイプマウス肝臓由来NKT細胞をin vitroでαGalCer存在下に共培養したところ、NKT細胞によるIL-4の産生はKOマウス由来抗原提示細胞もワイルドタイプ抗原提示細胞と同じように支持できるが、IFN-γ産生誘導をKOマウス由来抗原提示細胞は支持できないことが明らかとなった。抗原提示細胞に発現するSR-PSOXがNKT細胞からのIFN-γ産生を促し、Th1タイプ免疫反応を誘導することに必要であることが明らかとなった。SR-PSOX/CXCL16の活性を制御することにより、細菌やウイルスの感染時等にTh1タイプの免疫反応を制御できる可能性が考えられる。
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