研究課題/領域番号 |
16017296
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研究種目 |
特定領域研究
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
生物系
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研究機関 | 東京女子医科大学 |
研究代表者 |
高桑 雄一 東京女子医科大学, 医学部, 教授 (40113740)
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研究分担者 |
萬野 純恵 東京女子医科大学, 医学部, 講師 (10101205)
小早川 隆敏 東京女子医科大学, 医学部, 教授 (10072951)
越野 一朗 東京女子医科大学, 医学部, 助手 (80328377)
加藤 昌彦 東京女子医科大学, 医学部, 助手 (30349641)
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研究期間 (年度) |
2003 – 2005
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研究課題ステータス |
完了 (2005年度)
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配分額 *注記 |
5,300千円 (直接経費: 5,300千円)
2005年度: 2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
2004年度: 3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
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キーワード | マラリア / 赤血球変形能 / バンド3蛋白質 / レクチン / アンキリン / 限定分解 / マラリア原虫 / 赤血球 / バンド3 |
研究概要 |
「目的」 ヒト赤血球は堅牢で中窪み円盤形を維持し、循環中のshear stressにも柔軟に対応する性質(変形能、膜安定性)を備えており、これらの機能は赤血球膜を裏打ちする膜骨格や膜を構成する膜脂質により維持されている。従ってマラリア原虫(以下原虫)が赤血球に侵入するには、これらの性質に何らかの変化が起こると予想される。本研究では、赤血球膜に種々の処理を施し、原虫の侵入を阻止することにより(a)原虫の侵入を許すための赤血球膜の状態(必要条件)と(b)原虫からのシグナル(因子)によって引き起こされる赤血球膜の変化(十分条件)を検討した。 「結果および考察」 (1)原虫はレクチン(WGAなど)処理により膜の変形能を低下(膜のrigidityを増加)させた赤血球には侵入出来なかった。尚、WGAは膜を貫通するバンド3蛋白質に結合していた。 (2)原虫は局所麻酔薬で処理して脂質ラフトを破壊した赤血球には侵入できず、局所麻酔薬を洗浄除去することにより再び侵入可能となったことから、原虫の侵入を許すための赤血球膜の状態は、脂質のラフト構造が保たれていることが必要条件であることが明らかとなった。 (3)原虫感染赤血球ではレクチンの結合は阻止された。このときアンキリンが限定分解され結合しているバンド3蛋白質の構造変化(分布の変化)が予想され、感染した原虫からのシグナル(因子)により膜骨格蛋白質が内側から膜貫通蛋白質の分布を変化させることが新たな原虫の侵入を阻止する十分条件であると考えられた。
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