研究課題/領域番号 |
16018226
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研究種目 |
特定領域研究
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
人文・社会系
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研究機関 | 国立民族学博物館 |
研究代表者 |
日高 真吾 国立民族学博物館, 文化資源研究センター, 助手 (40270772)
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研究期間 (年度) |
2004 – 2005
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研究課題ステータス |
完了 (2005年度)
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配分額 *注記 |
3,200千円 (直接経費: 3,200千円)
2005年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
2004年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
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キーワード | 女乗物 / 駕籠 / のりもの / 保存科学 / 蒔絵 / 漆芸技法 / 蛍光X線分析 / 漆 / 装飾画 / 大名 / 梨子地 / X線分析 |
研究概要 |
本研究は、平成16年度から平成17年度にかけて行う、文部科学省科学研究費補助金特定領域研究『江戸のモノづくり』の公募研究『女乗物に用いられた漆芸技法の研究-大型の大名調度品における江戸のモノづくり-』で行う研究である。また、本研究は、平成14年度から15年度に行ってきた文部科学省科学研究費補助金特定領域研究『江戸のモノづくり』の公募研究『江戸期における「乗りもの」の研究-大名駕籠を中心とした江戸のものつくり-』の成果を受けて行うものである。 本年度は、研究の集大成として成果をまとめることに終始し、東海大学学位論文『女乗物の発生経緯とその装飾性に関する研究』を刊行した。ここでは、女乗物の発生経緯として、まず駕籠の発生起源には、□輿の系統を受けたものと車、輿からの変遷を受けたもの2系統があることを明らかにし、女乗物は車、輿の系統となる駕籠の一種であるとした。また、女乗物の装飾性については、使用者の身分を表象するものであり、使用する大名家の家格に応じて使い分けがなされていることを明らかにし、この装飾性の使い分けの事例として、蒔絵粉の内、梨子地粉については輿の使用が許された大名家が用い、総梨子地仕上げのものは、徳川御三家以上の家格にのみ許されていたことを指摘した。また、装飾画の内容については、徳川家のものには源氏物語が、それ以外の大名家のものには花鳥画が描かれることを指摘した。 なお、本成果の一部は、特別展「みんぱくキッズワールド:おこどもとおとなをつなぐもの」のコーナーの一部として展示を行い、その概要を図録に掲載した。
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