研究課題/領域番号 |
16018229
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研究種目 |
特定領域研究
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
人文・社会系
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研究機関 | 独立行政法人国立科学博物館 |
研究代表者 |
西城 惠一 独立行政法人国立科学博物館, 理工学研究部, 主任研究官 (90150028)
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研究期間 (年度) |
2004 – 2005
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研究課題ステータス |
完了 (2005年度)
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配分額 *注記 |
3,800千円 (直接経費: 3,800千円)
2005年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
2004年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
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キーワード | 渾天儀 / 天文史 / 江戸時代 / 天体観測 / 日本史 / モノづくり / 測量史 |
研究概要 |
渾天儀は中国で古来より天体の位置観測に用いられた儀器であるが、わが国では江戸幕府初代天文方となった渋川春海が中国古来のものを簡素化したものを製作し観測に用いて以後、幕府天文台において観測に使用された。予備的な調査からは、江戸時代にわが国で製作された渾天儀は40基弱が現存するが、その大部分は観測用ではなく、あるものは天球儀と対になった教育・研究用のものであることが判明した。教育用のものは小型で、後期の物には中心に観測用の筒(玉衡)のかわりに地球の小模型を配する。 本研究は平成16・17の両年度に行なわれ、これらの現存する渾天儀についてその構造等を実地に調査し、その由来や目的等を文献調査を含めて明らかにし、それらの時代による変遷や製作者などによる変化を調べて、わが国の渾天儀の特徴を明らかにすることが目的である。 平成17年度は研究最終年度であり、7基の渾天儀の実地調査を行なうとともに、20基の渾天儀について写真資料による調査を行なった。これにより、現存が知られる江戸時代の渾天儀のほとんどについて調査がなされ、また上記の観点から総合的研究を行なった。 詳細については省くが、現存する渾天儀のうち仙台市天文台所蔵の大型の金属製渾天儀(製作年1776)のみが、実際に天体観測に使用されたことが再確認され、これを含む18世紀半ばまでの渾天儀は目盛が古度(中国度)のものが多く、観測に用いられるものの模型として考えられたこと。それ以後から中心に地球をおき、天空の天体の運行模型として考えられたこと、さらに幕末期には白道環が黄極で回転するようになり、日月食の再現・予報の概略が解説できる模型になったことが変遷の特徴である。また、暦書など基本的文献資料から関連する天体観測機器の記述について調査を行なった。
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