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中世人骨由来のDNAデータベースの作成とその集団遺伝学的研究

研究課題

研究課題/領域番号 16019203
研究種目

特定領域研究

配分区分補助金
審査区分 人文・社会系
研究機関独立行政法人国立科学博物館

研究代表者

篠田 謙一  独立行政法人国立科学博物館, 人類研究部, 室長 (30131923)

研究期間 (年度) 2004 – 2005
研究課題ステータス 完了 (2005年度)
配分額 *注記
2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
2005年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
2004年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
キーワード中世鎌倉 / ミトコンドリアDNA分析 / PCR法 / ハプログループ / 集団比較 / 古人骨 / 由比ヶ浜遺跡 / 古代DNA / ハプログループ解析 / 由比ヶ浜中世集団墓地遺跡
研究概要

今年度は昨年解析を行った中世集団墓地に隣接する由比ヶ浜南遺跡に埋葬された人骨のDNA分析を進めた。昨年分析を進めた集団墓地が複数個体の一括埋葬であったのに対し、由比ヶ浜南遺跡は、単体埋葬された人骨を分析の対象とした。昨年同様24体の人骨を対象に、DNAの抽出とミトコンドリアDNAの解析を行った。その結果、今年度は19個体の解析が可能だった。こちらは全部で27の変異箇所が検出され、16のタイプに分類された。こちらも同一配列を持ち、母系の血縁関係が予想されるものは2個体づつ3組で、特に特定の配列に集中すると言うことはなかった。双方の遺跡を通して見ても、D-loopの塩基配列が一致したものは2個体ずつ6組のみで、双方の遺跡に共通するのは1組だけであった。従って、特定の血縁集団の墓地ではないという昨年度の結果を追認するかたちになった。
ハプログループ頻度を日本の他の集団と比較したところ、中世鎌倉のハプログループの頻度分布は、基本的には現代日本人に似ていることがわかった。しかしながら縄文人とは異なっており、一部の形態学者が言う中世鎌倉と縄文の共通性を示唆することはなかった。むしろ、現代の日本人に通じる遺伝子構成をしていたことが証明された。しかしながら中世鎌倉人骨の中には、日本人には非常に珍しいハプログループを持つ個体も存在しており、彼らは海外から渡来してきた人であった可能性もある。そうであれば中世鎌倉の国際性を示すものだと考えられるが、結論を確かめるためには、更に解析個体数を増やして、日本にはあまり多くないハプログループが更に出現するかを確かめる必要がある。今後の課題としたい。

報告書

(2件)
  • 2005 実績報告書
  • 2004 実績報告書
  • 研究成果

    (3件)

すべて 2006 2005 2004

すべて 雑誌論文 (3件)

  • [雑誌論文] Mitochondrial DNA Analysis of Ancient Peruvian Highlanders2006

    • 著者名/発表者名
      K.Shinoda, N.Adachi, S.Guillen, I.Shimada
    • 雑誌名

      American Journal of Physical Anthropology (Published Online)

    • 関連する報告書
      2005 実績報告書
  • [雑誌論文] mtDNA analysis of Moche and Sican populations of pre-Hispanic Peru2005

    • 著者名/発表者名
      I.Shimada, K.Shinoda, S.Bourget, W.Alva, S.Uceda
    • 雑誌名

      Biomolecular Archaeology(DM.Reed ed.)(Center for Archaeological Investigations, Southern Illinois Univ) 32

      ページ: 61-92

    • 関連する報告書
      2005 実績報告書
  • [雑誌論文] Mitochondrial Genome Variation in Eastern Asia and the Peopling of Japan.2004

    • 著者名/発表者名
      M.Tanaka, V.M.Cabrera, K.Shinoda, et al.
    • 雑誌名

      Genome Res 14

      ページ: 1832-1850

    • 関連する報告書
      2004 実績報告書

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公開日: 2004-04-01   更新日: 2018-03-28  

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