研究課題/領域番号 |
16021249
|
研究種目 |
特定領域研究
|
配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
生物系
|
研究機関 | 東京薬科大学 |
研究代表者 |
西田 有 東京薬科大学, 生命科学部, 講師 (50287463)
|
研究期間 (年度) |
2004
|
研究課題ステータス |
完了 (2004年度)
|
配分額 *注記 |
2,900千円 (直接経費: 2,900千円)
2004年度: 2,900千円 (直接経費: 2,900千円)
|
キーワード | 遺伝子 / 癌 / 発現制御 / 発生・分化 / 細胞・組織 / Ets / SUMO / PIAS |
研究概要 |
Etsファミリー転写因子は細胞の増殖、分化など様々な過程において重要な役割を果たしており、その脱制御は細胞がん化へ関与することが知られる。最近、EtsファミリーメンバーであるTEL/ETV6とElk-1がSUMO化によりその機能を制御されていることが報告された。そこで本研究ではがん関連遺伝子産物としてEtsファミリー転写因子Ets-1のSUMO化を解析した。その結果、培養細胞におけるEts-1とSUMO-1の一過性発現によりEts-1のSUMO化が認められた。さらにSUMO化はSUMOリガーゼPIASyにより特異的に促進され、脱SUMO化酵素SENP1により抑制された。Ets-1のSUMO化部位コンセンサス配列のLysをArgに置換することによりN末と中央の転写活性化ドメイン内にSUMO化部位を同定した。SUMO化部位の部位特異的変異によりEts-1の核局在に変化は認められなかった。しかしSUMO化による転写活性化能への影響を解析したところ、SUMO化部位のLysをArgに置換した変異体は野生型に比較して活性化能が増大した。同様にSENP1による脱SUMO化は転写活性を促進した。しかしPIASyは野生型Ets-1の転写活性をSuMOリガーゼ活性依存的に促進する一方、SUMO化部位の変異体ではSUMOリガーゼ活性に非依存的に転写活性を抑制した。以上の結果から、Ets-1のSUMO化は過度の転写活性化を抑制し、PIASyはEts-1のSUMO化依存的、非依存的の両面で、転写活性制御に重要な役割を持っていることが示唆された
|