研究課題/領域番号 |
16021254
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研究種目 |
特定領域研究
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
生物系
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研究機関 | 関西学院大学 |
研究代表者 |
山崎 洋 関西学院大学, 理工学部, 教授 (90330399)
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研究分担者 |
斉藤 豪 札幌医科大学, 医学部, 教授 (90145566)
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研究期間 (年度) |
2004
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研究課題ステータス |
完了 (2004年度)
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配分額 *注記 |
4,700千円 (直接経費: 4,700千円)
2004年度: 4,700千円 (直接経費: 4,700千円)
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キーワード | コネキシン / ギャップ結合 / がん抑制遺伝子 / カドヘリン |
研究概要 |
癌細胞の多くでコネキシンで構成されるギャップ結合を介した細胞間コミュニケーションの異常が見られる。しかし、発癌過程におけるギャップ結合異常の分子機構は未解明である。われわれは、コネキシンの細胞内輸送制御機構の異常が発癌メカニズムに関与していると考え、その解明が本研究の目的である。 今年度までにコネキシン26(Cx26)の癌抑制作用の機序を研究するために、Cx26の細胞質内ループ部位と特異的に結合するAP26タンパクの遺伝子をクローニングした。さらに、このAP26遺伝子発現をRNAi法で阻害した細胞株を作製し、これらの細胞株ではCx26の局在が細胞膜から細胞質内へ移行し、ギャップ結合細胞間コミュニケーションが阻害され、軟寒天コロニー形成能が増強されることを明らかにした。今年度はさらに多くの細胞株でこれらの結果を確認した。また、Cx43の細胞内ループ部位をCx26のそれと入れ替えたキメラたんぱく質は細胞質内に局在するために、AP26によるCx26の局在性および機能の制御にはCx26全体が必要である可能性が示唆された。AP26がCx26との結合を確認するために、種々の条件下で免疫沈降させてみたが、共沈を確認することはできなかった。 Cx26に対するAP26と同様に、Cx43の細胞質内ループ部位に特異的に結合するタンパクAP43の同定も継続している。候補遺伝子のひとつであるSemaphorin 3Fは、癌抑制遺伝子として報告されていることもあり、有力候補遺伝子と考えている。 Cx26およびCx43の細胞質内ループ部位に変異を導入後、その挙動を調べ、ドミナントネガティブ効果を示すCx26変異体と機能喪失を伴うCx43変異体の選定ができた。
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