研究課題/領域番号 |
16022224
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研究種目 |
特定領域研究
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
生物系
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研究機関 | 富山医科薬科大学 |
研究代表者 |
櫻井 宏明 富山医科薬科大学, 和漢薬研究所, 助教授 (00345571)
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研究期間 (年度) |
2004
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研究課題ステータス |
完了 (2004年度)
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配分額 *注記 |
3,600千円 (直接経費: 3,600千円)
2004年度: 3,600千円 (直接経費: 3,600千円)
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キーワード | NF-κB / p65 / IKK / Ser-536 / SerpinE2 / TAK1 |
研究概要 |
NF-κB p65サブユニットSer-536のリン酸化の生理機能解析を、p65欠損MEFに野生型およびS536A変異体を再構築した細胞を用いて行った。その結果、S536A細胞においても正常に核移行およびDNA結合が認められ、リン酸化はp65の核移行やプロモーター領域への結合には影響しないことが明らかとなった。そこで、リン酸化の遺伝子発現に対する影響を調べるために、両細胞を用いたDNAマイクロアレイ解析を行った結果、S536A変異により発現が低下した遺伝子が53個、逆に発現が上昇した遺伝子が80個見出された。この遺伝子の中で、IKK欠損細胞でも発現が変動していることが報告されている遺伝子14個に絞り、Northern blot法によりmRNA発現を確認した結果、SerpinE2遺伝子の発現がリン酸化依存的に発現することを見出した。また、SerpinE2プロモーター解析を行った結果、-9kbpに存在するκB-like配列にp65が結合することが明らかとなった。現在、リン酸化の転写活性に果たす役割を明らかにするため、プロモーター領域にルシフェラーゼ遺伝子を連結したレポータープラスミドを作製中である。本検討はリン酸化の転写活性化における役割を網羅的に探索するものであり、標的遺伝子の機能解析を通じてリン酸化の抗アポトーシス活性を含めた生理機能解析に重要な情報を提供すると期待される。 また、TNF-αによりSer-536リン酸化に関与するTAK1の活性化機構について検討した結果、活性化ループ内のThr-187のリン酸化がTAB1,TAB2により誘導され、逆にp38αによるフィードバック阻害機構において脱リン酸化されることを見出した。
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