研究課題/領域番号 |
16022229
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研究種目 |
特定領域研究
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
生物系
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
高橋 雅英 名古屋大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (40183446)
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研究期間 (年度) |
2004
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研究課題ステータス |
完了 (2004年度)
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配分額 *注記 |
6,400千円 (直接経費: 6,400千円)
2004年度: 6,400千円 (直接経費: 6,400千円)
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キーワード | Akt / アクチン / 細胞運動 / siRNA |
研究概要 |
Aktはセリン、スレオニンキナーゼであり、受容体型チロシンキナーゼの下流のシグナル伝達因子として、細胞増殖、生存などに重要な役割を果たしていることが明らかになっている。Aktは原癌遺伝子の一種であり、その恒常的な活性化は細胞の癌化と密接に関わっていることが多くの例で示されている。Aktシグナル伝達経路の役割をさらに解明する目的で、yeast two hybrid法を用いてAkt結合蛋白質の同定を行った。その結果、AktのC末端領域と結合するクローンを同定し、全長cDNAのクローニングに成功した。アミノ酸配列の解析では既知の機能ドメインはなく、全く新規の分子であり、ノーザンブロット法により本遺伝子は、どの臓器にもubiquitousに発現していることが判明した。C末端領域にAktによってリン酸化されるコンセンサス配列が存在し、in vitro kinase assayやEGF刺激により活性化されたAktによってリン酸化されることから、Aktの新規基質である可能性が示唆された。作製した抗体で細胞内局在を検討したところ、アクチン細胞骨格系と共局在すると同時に、特に移動する細胞の先端部で活性化Aktと共局在していた。さらにBoyden chamberを用いたmigration assayを行った結果、C末端領域の過剰発現あるいはsiRNA存在下で、細胞の運動、接着が阻害されることから、細胞の移動、接着あるいは浸潤を制御している可能性が示唆された。
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