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発がん時の細胞時計の研究

研究課題

研究課題/領域番号 16022242
研究種目

特定領域研究

配分区分補助金
審査区分 生物系
研究機関神戸大学

研究代表者

岡村 均  神戸大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (60158813)

研究分担者 増渕 悟  神戸大学, 大学院・医学系研究科, 助手 (80362771)
研究期間 (年度) 2004
研究課題ステータス 完了 (2004年度)
配分額 *注記
4,900千円 (直接経費: 4,900千円)
2004年度: 4,900千円 (直接経費: 4,900千円)
キーワード時計遺伝子 / ユビキチン・プロテアゾーム / 細胞分裂 / Per2 / Per1
研究概要

細胞時計の発振機構に関与するシグナル伝達機構では、転写レベルでの振動にユビキチン・プロテアゾームが関与している。残念ながら、現在まで哺乳類では特異的なユビキチンリガーゼは同定されていない。今回、マウス胎仔線維芽細胞系にPer2-tet-offを組み込んだ細胞系を確立し、ドキシサイクリン(Dox)を含んだ条件下で培養した。Doxを抜いた条件では、Per2が過剰に発現する。このmPer2過剰発現系では、リズムが傷害される。また、転写振動が無い条件でも、一周期は時計蛋白質のリズムが見られる。プロテアゾームを阻害するMG132を加えると時計蛋白の減少は抑制される。従って、ユビキチン化が時計蛋白の主要分解経路であることは明らかである。転写レベルの制御と蛋白レベルの制御が絡む細胞周期と生体時計が強く結びついていたら、時計遺伝子の動きは分裂が亢進している精巣や胸腺などの臓器では、時計遺伝子が強力に動いているに違いない。しかし、精巣ではPer1の発現は強いが一定で、Per2はほとんど発現していない。すなわち、精巣では時計が働いていない。このことは、急速に分裂する臓器では、時計遺伝子は細胞周期とリンクしていないことを示している。第11染色体にあるPer1,第1染色体にあるPer2遺伝子周辺のゲノム探索により、Per1の10kb下流にはHes7が、Per2の2.8kb下流にはHes6が存在することが判明した。Hes遺伝子群は体節などさまざまな発生期の時間を司る2時間周期の時計遺伝子として知られている。このHes遺伝子群の発現は起こってもインシュレーターなどのゲノム隔離因子があってPer遺伝子の発現は抑えられている。発生終了後、Hes遺伝子は逆に抑えられ、Per遺伝子が活性化される。この事実は、時計遺伝子を活性化する因子があれば、がん細胞などでの短周期での細胞周期を抑えられるかも知れない。

報告書

(1件)
  • 2004 実績報告書
  • 研究成果

    (7件)

すべて 2005 2004 その他

すべて 雑誌論文 (6件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] Role of cyclic mPer2 expression in mammalian cellular clock.2005

    • 著者名/発表者名
      Yamamoto Y
    • 雑誌名

      Mol.Cell Biol. 25

      ページ: 1912-1921

    • 関連する報告書
      2004 実績報告書
  • [雑誌論文] Clock genes and cell clocks : Roles, actions and mysteries.2004

    • 著者名/発表者名
      Okamura H
    • 雑誌名

      J.Biol.Rhythms 19

      ページ: 388-399

    • 関連する報告書
      2004 実績報告書
  • [雑誌論文] Integration mechanism of molecular rhythm in Biological clock.2004

    • 著者名/発表者名
      Okamura H
    • 雑誌名

      Sleep Biol.Rhythms 2

    • 関連する報告書
      2004 実績報告書
  • [雑誌論文] 体内時計の分子機構に関する研究2004

    • 著者名/発表者名
      岡村 均
    • 雑誌名

      日本医師会雑誌 131

      ページ: 45-51

    • 関連する報告書
      2004 実績報告書
  • [雑誌論文] 体内時計による内分泌・自律神経の生体リズムの制御2004

    • 著者名/発表者名
      岡村 均
    • 雑誌名

      ブレインメディカル 16

      ページ: 149-155

    • 関連する報告書
      2004 実績報告書
  • [雑誌論文] Expression of ubiquitin-related enzymes in the suprachiasmatic nucleus with special reference to ubiquitin carboxy-terminal hydrolase UchL1.

    • 著者名/発表者名
      Dong X
    • 雑誌名

      Biomed Res. (印刷中)(未定)

    • 関連する報告書
      2004 実績報告書
  • [図書] 時計遺伝子の分子生物学2004

    • 著者名/発表者名
      岡村 均編
    • 総ページ数
      219
    • 出版者
      シュプリンガー・フェアラーク東京
    • 関連する報告書
      2004 実績報告書

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公開日: 2004-04-01   更新日: 2018-03-28  

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