研究課題/領域番号 |
16024209
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研究種目 |
特定領域研究
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
生物系
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研究機関 | 神戸大学 |
研究代表者 |
堀田 博 神戸大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (40116249)
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研究分担者 |
長野 基子 神戸大学, 大学院・医学系研究科, 助手 (90304089)
扇本 真治 神戸大学, 大学院・医学系研究科, 助手 (80292853)
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研究期間 (年度) |
2004
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研究課題ステータス |
完了 (2004年度)
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配分額 *注記 |
4,700千円 (直接経費: 4,700千円)
2004年度: 4,700千円 (直接経費: 4,700千円)
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キーワード | B型肝炎ウイルス / C型肝炎ウイルス / 遺伝子多様性 / 変異株 / 発がんリスク / 原発性肝がん / インドネシア / 日本 |
研究概要 |
本研究では、インドネシアにおけるB型肝炎ウイルス(HBV)及びC型肝炎ウイルス(HCV)の遺伝子多様性に基づいて、発がんリスクの高いウイルス株の同定を試みた。まず、インドネシアのHBV株は、S遺伝子領域塩基配列に基づくgenotype分類法により、解析したすべての株がgenotype Bに分類された。一方、pre-C/C遺伝子領域塩基配列に基づく分類法では、genotype Cに分類された。すなわち、インドネシアのHBV株はgenotype Bとgenotype Cが遺伝子組み換えをおこしたものである可能性が考えられた。S遺伝子領域にコードされるHBs抗原はウイルス株により変異が認められ、原発性肝がん患者由来HBV株では、健常供血者由来HBV株に比べて、変異を有する率が高かったが,慢性肝炎・肝硬変患者由来HBV株と比べて明らかな差異は認めなかった、pre-C/C領域がコードするHBe抗原、HBc抗原のアミノ酸解析でも、同様の傾向がみられた。一方、HCVについては、インドネシア及び我が国のウイルス株のNS5A及びNS3の変異と原発性肝がんとの相関について調べた。その結果、肝がん患者由来HCV株では、非がん患者由来HCV株に比べて、NS5Aのインターフェロン(IFN)感受性決定領域(ISDR)に4ケ所以上の変異を有する割合が有意に高かった。この成績は、肝発がんリスクの高いHCV株はIFN感受性であるものが多い事を示唆しており、IFNによる原発性肝がん発症阻止療法の有効性に根拠を与えるものである。また、NS3の解析においては、我が国における解析結果から高発がん性HCVであることが示唆されるサブグループB1-1の分離株が、非がん患者においても約60%と高率に見い出された。タイなど他の東南アジア諸国と比べてインドネシアではHCVによる原発性肝がんの発生が非常に高いという疫学的事実を考えあわせて興味深い結果であると思われる。
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