研究概要 |
今回我々は、子宮体癌発症の原因遺伝子を解明する目的で、本疾患発症と関連すると考えられる複数の遺伝子に注目し、それぞれの遺伝子上の複数の遺伝子多型を解析するcase control相関解析を行った。神戸大学医学部附属病院産婦人科で開腹術を施行した子宮体癌患者105例ならびに同年齢の正常対照群女性128例から、同意を得た後に患者から採血し、genomic DNAを抽出した。子宮体癌と関連の疑われる研究対象として注目した遺伝子ならびに同遺伝子上の遺伝子多型は、プロゲステロン受容体(PR)遺伝子(PROGINSならびにG331A)、Matrix metalloprotease(MMP)-1(-16071G/2G),MMP-2(C-1306T, G-1059A),MMP-9遺伝子(C-1562 T),ならびにCatechol-O-methyltransferase(COMT)遺伝子(P2,E4,E6)であり、これまでに日本人子宮体癌患者105例、ならびに正常対照女性128例のすべてにおいて、上記遺伝子領域に特異的なprimerを作成し、PCR-RFLP法を用いて遺伝子多型の分析を終了している。
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