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種々の発がん因子により生じた肺がんにおける遺伝子発現プロファイルの比較-発現解析の分子疫学

研究課題

研究課題/領域番号 16024220
研究種目

特定領域研究

配分区分補助金
審査区分 生物系
研究機関(財)癌研究会

研究代表者

石川 雄一  財団法人癌研究会, 癌研究所・病理部, 部長 (80222975)

研究分担者 佐藤 之俊  財団法人癌研究会, 癌研究所, 研究員 (90321637)
研究期間 (年度) 2004
研究課題ステータス 完了 (2004年度)
配分額 *注記
3,600千円 (直接経費: 3,600千円)
2004年度: 3,600千円 (直接経費: 3,600千円)
キーワード肺がん / アスベスト / 網羅的発現解析 / 喫煙 / 共同効果
研究概要

肺では,発がん物質が異なると異なる種類のがんができ,またその量によっても形態が異なってくる.このことは,発がん因子特有の発がん経路や遺伝子発現があることを示唆している.我々は,タバコとアスベストによる肺癌のp53変異パターンの違いから,アスベストは細胞回転を促進することによりがんを発生させる,すなわちいわば炎症性の発がんであることを示した.本研究では,アスベストと関連した肺癌の網羅的発現解析をおこなった.
これまでに,肺内アスベスト沈着(+)3例,(-)2例の解析を終了した.いずれも非喫煙者であるので,アスベストによる肺癌の特徴を映し出していると考えられる.
アスベスト沈着(+)症例で(-)の症例に比べ発現が亢進している遺伝子カテゴリー:4倍以上の発現が見られる遺伝子は129あり,それをオントロジーの観点からカテゴリーに分けた.トップ5カテゴリーは,mitotic cell cycle 10, intracellular 47, cytoplasm 32, cell cycle 12, chromosome 6となった(2つ以上のカテゴリーに入るものがあるので,合計は129を超える).Mitotic cell cycleカテゴリーでは,survivin, calgizzarin, p57/Kip2などがあった.アスベスト沈着(+)症例で発現が低下している遺伝子カテゴリー:0.25倍以下に低下している遺伝子は169あり,それをカテゴリーに分け,トップ5を示すと,extracellular 7, organogenesis 6, enzyme inhibitor activity 3, extracellular space 4, organismal physiological process 8となった.Extracellularのカテゴリーに入った遺伝子としては,surfactant蛋白(SP-A1, SP-B, SP-C), TIMP3などがあった.
本研究は,アスベストが原因で発生した癌と喫煙が原因で発生した癌とでは,細胞の性質がどのように異なっているのかを,遺伝子発現の観点から研究しようとするものである.現在までに得られているデータはアスベストの「細胞増殖を促進することにより発がんに寄与する」という性質に合致するものである.今後も,検索を続ける.

報告書

(1件)
  • 2004 実績報告書

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公開日: 2004-04-01   更新日: 2018-03-28  

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