研究課題/領域番号 |
16026221
|
研究種目 |
特定領域研究
|
配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
生物系
|
研究機関 | 近畿大学 |
研究代表者 |
杉浦 麗子 近畿大学, 薬学部, 教授 (90294206)
|
研究分担者 |
久野 高義 神戸大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (50144564)
石渡 俊二 近畿大学, 薬学部, 講師 (20301054)
喜多 綾子 近畿大学, 薬学部, 助手 (00388498)
春藤 久人 神戸大学, 医学部, 助教授 (70206259)
|
研究期間 (年度) |
2004 – 2005
|
研究課題ステータス |
完了 (2005年度)
|
配分額 *注記 |
3,700千円 (直接経費: 3,700千円)
2005年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
2004年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
|
キーワード | 細胞質分裂 / カルシニューリン / 低分子量Gタンパク質 / Protein kinase C / セプチン / 免疫抑制薬 / 細胞内輸送 / タンパク質リン酸化 / 酵母モデル生物 / 分子遺伝学 / MAPキナーゼ |
研究概要 |
高等生物に極めて近い細胞内情報伝達経路を有する分裂酵母モデル生物を用いて、カルシウムシグナル伝達経路による細胞周期制御機構を解析した。特にカルシウム依存性に活性化されるカルシニューリン、およびProtein Kinase C, MAPキナーゼなどを中心に解析を行った。カルシニューリンの特異的阻害薬であるFK506に対して感受性を示す変異体を取得した。これらの変異体は<細胞増殖に対してカルシニューリン活性が必須である>ことからこれらの変異体の原因遺伝子を同定することで、カルシニューリン経路と密接に関連する遺伝子が同定できると考えられる。現在までにこれらの変異体の原因遺伝子として、細胞内輸送に関与する低分子量Gタンパク質Rab11のホモログ,Ypt6のホモログ、クラスリンアダプター複合体のμ1サブユニットApm1、などを同定してきた。 さらに、これらのタンパク質は細胞内輸送におけるゴルジ・エンドゾームから細胞膜へ至る分泌の過程を制御することによってカルシニューリンと共同的に細胞質分裂に関与することを報告した。 また、Protein Kinase C経路において機能する分子を同定した結果、細胞質分裂に関与するセプチンを同定した。セプチンノックアウト細胞は細胞質分裂の異常を示し、細胞の成長端やmedial regionに局在するが、これらの局在がProtein kinase Cをノックアウトすることで異常になること、さらに、Protein Kinase Cとセプチンが複合体を形成することも見出した。またセプチンのPKCコンセンサス配列に変異を入れるとセプチンの機能低下が起こることを証明した。これらの結果から、セプチンはProtein kinase C経路において細胞質分裂をコントロールしている可能性が示唆された。
|