研究課題/領域番号 |
16026226
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研究種目 |
特定領域研究
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
生物系
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研究機関 | 島根大学 |
研究代表者 |
田中 克典 島根大学, 生物資源科学部, 助教授 (60273926)
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研究期間 (年度) |
2004 – 2005
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研究課題ステータス |
完了 (2005年度)
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配分額 *注記 |
3,700千円 (直接経費: 3,700千円)
2005年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
2004年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
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キーワード | DNA複製 / チェックポイント / 細胞周期 / 分裂酵母 / Mrc1 / DNA複製チェックポイント / 複製フォーク / 染色体安定性 |
研究概要 |
真核生物ではDNA複製時に複製ミスが起きた場合、まず複製フォークの崩壊を防ぐためにフォーク安定化因子によって複製フォークが安定化される。引き続き、複製チェックポイント因子によって細胞周期が停止され、修復因子によって複製ミスの修復が行われる。分裂酵母の複製チェックポイントでは、DNA複製停止に応答してRad3キナーゼがCds1キナーゼのSQ/TQクラスター領域内にあるThr-11をリン酸化し、Cds1キナーゼを活性化する。その際に、Mrc1はRad3キナーゼによるCds1のリン酸化を仲介するメディエーター分子として働く。 出芽酵母Mrc1が複製フォーク上にローディングされ、複製フォークの安定化に直接的に関与する可能性が報告されている。そこで、DNA複製フォークの安定化維持における分裂酵母Mrc1の機能を明らかにするために、Mrc1と相互作用する因子をTwo-hybrid法により探索した。その結果、DNA複製初期ヘリケースMcm2-7複合体の構成因子であるMcm7のC末端領域の単離に成功した。この結合の意味を調べるために、Mrc1との結合が損なわれるMcm7の1アミノ酸置換株(mcm7^<F722E>)を作成した。mcm7^<F722E>株では、DNA複製チェックポイント作動時のCds1キナーゼの活性化が不十分であり、弱いHU感受性を示した。 mcm7^<F722E>変異による表現型は、Mrc1あるいはCds1タンパク質の高発現により相補されることが分かった。以上の結果より、Mrc1とMcm7の特異的な相互作用が、DNA複製フォークの安定化及びチェックポイントの活性化に深く関わる可能性が示唆された。 また、Mrc1は複製フォークの安定化及び複製チェックポイントに関与する因子であるSwi1(出芽酵母Tof1ホモログ)と相互作用することを見いだした。さらに、両者の結合にSwi1の1-255、及びMrc1の160-318アミノ酸領域が必要である事を明らかにした。
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