研究課題/領域番号 |
16027227
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研究種目 |
特定領域研究
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
生物系
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研究機関 | 九州大学 (2005) 大阪大学 (2004) |
研究代表者 |
目野 主税 九州大学, 大学院医学研究院, 教授 (20311764)
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研究期間 (年度) |
2004 – 2005
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研究課題ステータス |
完了 (2005年度)
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配分額 *注記 |
5,200千円 (直接経費: 5,200千円)
2005年度: 2,600千円 (直接経費: 2,600千円)
2004年度: 2,600千円 (直接経費: 2,600千円)
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キーワード | 左右軸 / 胚発生 / マウス |
研究概要 |
TGFβスーパーファミリーに属するNodalは前後軸形成、原条形成、頭部形成及び左右軸形成などの胚発生の基軸となる局面で形態形成を司る分泌因子である。左右軸形成では、nodalはノード近傍の左側側板中胚葉で発現が開始した後、左側側板中胚葉全域に発現域を広げることで左右軸が確立されることになる。Nodalは自らの発現を誘導するポジティブループと、その阻害因子であるLeftyを誘導するネガティブループを構成している。Nodalが左側だけで発現を開始する分子機構はこれまで不明であったが、私たちはNodal-Leftyからなる反応拡散がこのプロセスに関与する可能性を検討した。 リポフェクションによって局所的に右側側板中胚葉にnodal発現ベクターを導入すると、右側から拡散するNodalによって神経底板の右側にlefty1の発現が誘導されるが、そのような胚では本来現れてくるべき左側側板中胚葉のnodal発現が開始しなかった。この現象は、神経底板で発現するlefty1が左側側板中胚葉のnodal発現を阻害することから生じると考え、lefty1-/-胚で同様な実験を行うと左側側板中胚葉ではnodal発現が正常に開始した。以上の実験から観察された現象は本来の左右決定の分子機序を反映したものであると考え、左側側板中胚葉でGFP-Leftyを発現させることによって左側側板中胚葉でnodal発現を抑制した。すると、右側側板中胚葉でNodalの発現が異所的に開始した。以上の結果から、側板中胚葉でnodal発現を誘導するシグナルはノードから左右に来ているが、左側の活性が強いため左側側板中胚葉でNodal発現が開始し、左側で誘導されるLeftyによって右側側板中胚葉のnodal発現開始が阻害されることが明らかになった。
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