研究課題/領域番号 |
16028210
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研究種目 |
特定領域研究
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
理工系
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
大野木 哲也 京都大学, 基礎物理学研究所, 助教授 (70211802)
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研究分担者 |
橋本 省二 高エネルギー加速器研究機構, 素粒子原子核研究所, 助教授 (90280510)
松古 栄夫 高エネルギー加速器研究機構, 計算科学センター, 助手 (10373185)
山田 憲和 高エネルギー加速器研究機構, 素粒子原子核研究所, 助手
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研究期間 (年度) |
2004 – 2005
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研究課題ステータス |
完了 (2005年度)
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配分額 *注記 |
5,900千円 (直接経費: 5,900千円)
2005年度: 2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
2004年度: 3,700千円 (直接経費: 3,700千円)
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キーワード | 小林益川行列 / 素粒子論 / 格子QCD / B中間子 / 計算物理 |
研究概要 |
重いクォークを含むハドロンの物理はBファクトリーを始めとして、現在、実験データが豊富に得られている。中でもB中間子の崩壊、振動の実験データに対して、格子QCDを用いてB中間子の電弱遷移行列の理論的な精密決定を行い、クォークレベルでのフレーバー構造を解明することは、標準模型およびそれを超える物理の検証にとって重要である。その中でも重要な遷移行列は、小林益川行列要素|Vub|の決定に必要なB中間子のセミレプトニック崩壊の形状因子である。この精密計算において大きな障害のひとつが、カイラル極限への外挿の不定性と重いクォークの格子化誤差の2つである。それらの問題を解決するために、(1)近年注目されている厳密なカイラル対称性を持つ格子上のフェルミオン(Overlap fermion)の研究、(2)格子上の重いクォークの定式化の研究を行った。(1)に関しては、現在いろいろなグループが数値計算への応用を試みているが、ディラック演算子がゲージ場の関数として不連続性をもつため、その不連続点(トポロジーの境界)で演算子がill-definedになり計算コストが爆発的に増大する。この問題を避けるため、ゲージ配位がこの不連続点に到達することを禁止する新しいゲージ作用を提案し、その性質を詳しく調べた。クェンチ近似の範囲内では、この作用は確かにトポロジーの変化を禁止しつつ、従来の作用がもっていたよいスケーリングの性質を失わない優れた作用であることがわかった。この作用のOverlap fermionへ応用が期待される。(2)に関しては、HQETを用いると、形状因子は、B*Bπ結合とB,B*中間子の崩壊定数で記述できることを明らかにした。現在、B*Bπ結合の格子QCD計算に向けて、格子上の非摂動的HQETの1/M補正の研究を進めている。
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