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Belle測定器の高抵抗板検出器をスーパーKEKBで使うためのガスの研究

研究課題

研究課題/領域番号 16028216
研究種目

特定領域研究

配分区分補助金
審査区分 理工系
研究機関大阪市立大学

研究代表者

寺本 吉輝  大阪市立大学, 大学院理学研究科, 助教授 (50163928)

研究期間 (年度) 2004 – 2005
研究課題ステータス 完了 (2005年度)
配分額 *注記
5,700千円 (直接経費: 5,700千円)
2005年度: 2,600千円 (直接経費: 2,600千円)
2004年度: 3,100千円 (直接経費: 3,100千円)
キーワードBelle / 高抵抗板検出器 / 高レート / スーパーKEKB
研究概要

高いバックグラウンド中でも検出効率の低下の少ないガスを探すため,3つの考え方に基づいてテストした.
1番目の方法は,高いバックグラウンドで検出効率が低下する理由は,ガラス電極を流れる電流が増加するためであると考え,信号の小さいガスを探した.その結果アルゴン38%,イソブタン16%テトラフルオロエタン40%6フッ化イオウ6%のガスは信号の大きさが200pCでありBelleで標準でつかっているガスの600pCの1/3で2Hz/cm**2のバックグラウンドのレートに対して,Belleで標準につかっているガスより検出効率が5-10%高くなるものが得られた.
2番目の方法として,特に信号の小さいということにこだわらず,ともかく高いバックグラウンドで検出効率が高いガスをさがした.試みたのはアルゴン,イソブタン,テトラフルオロエタン,6フッ化イオウ,ヘリウムの5種類のガスをいろいろな混合比で混ぜることであるが,このなかで最も検出効率が高かったのはアルゴン28%,イソブタン16%,テトラフルオロエタン21%,6フッ化イオウ6%,ヘリウム29%の混合の場合で2Hz/cm**2のバックグラウンドのレートに対して検出効率は80.6%であった.このガスの信号の大きさはかける電圧によって大きく変わるので,Belleの標準ガスとの比較は難しい.このガスは比較的低い電圧で動作するが,それでもバックグラウンドのあるときの動作電圧領域は9.5kV程度で高すぎる.電圧が高すぎるとチェンバーを傷める可能性がある.また,スーパーKEKBで使うには10Hz/cm^<**>2程度のバックグラウンドに耐える必要があり,まだ不十分である.
3番目の方法は,ガラス電極を傷つけないことを主眼にした.東北大学で始められた方法で,動作電圧をバックグラウンドがゼロの時のプラトーの肩に固定して,バックグラウンドのレートを変えたときに検出効率を測定した.テストしたガスはBelleの標準ガスをベースに6フッ化イオウを0.5%,1.O%,2.0%と増やして行きあくまでチェンバーに負担をかけない方法をとった.このテストでは,バックグラウンドをあげるとプラトーの肩からすぐに落ち,高いバックグラウンドに耐えられるガスは現在のところ見つかっていない.
まとめると,スーパーKEKBのレートには難しいが,比較的高いバックグラウンドに耐えられるガスは見つかった.ただし,そのようなガスの動作電圧は高くチェンバー電極の損傷のテストは今後の課題である.

報告書

(2件)
  • 2005 実績報告書
  • 2004 実績報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて 2004

すべて 雑誌論文 (1件)

  • [雑誌論文] Search for a high-rate gas mixture in the streamer mode operation2004

    • 著者名/発表者名
      M.Watanabe, et al.
    • 雑誌名

      Nuclear Instruments and Methods in Physics Research A 533

      ページ: 50-54

    • 関連する報告書
      2004 実績報告書

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公開日: 2004-04-01   更新日: 2018-03-28  

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