研究課題/領域番号 |
16033217
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研究種目 |
特定領域研究
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
理工系
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
岩澤 康裕 東京大学, 大学院・理学系研究科, 教授 (40018015)
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研究分担者 |
佐々木 岳彦 東京大学, 大学院・新領域創成科学研究科, 助教授 (90242099)
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研究期間 (年度) |
2004 – 2005
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研究課題ステータス |
完了 (2005年度)
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配分額 *注記 |
4,600千円 (直接経費: 4,600千円)
2005年度: 2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
2004年度: 2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
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キーワード | 固定化金属錯体 / 表面修飾 / 不斉触媒反応 / 不斉自己組織化 / バナジウム / カップリング / BINOL / ビスオキサゾリン / モレキュラーインプリンティング / テンプレート / 表面活性構造 / XAFS / 形状選択性 / 分子認識 |
研究概要 |
不斉シッフ塩基を配位したバナジウム単核錯体をシリカ表面のシラノール基と選択的に反応させて固定化し、シリカ表面で2つのシッフ塩基バナジウム錯体が自発的に会合する不斉自己組織化現象を初めて見出した。ダィマーの会合体内部に不斉バナジウム中心とカップリング反応に有利な不斉反応空間が形成され、この構造をDFT計算によって明らかにした。2-ナフトールの不斉カップリング反応において、この固定化ダイマーは高い活性と選択性を示し、シリカ表面上のバナジウム錯体の被覆率が最大のとき最高不斉選択性90%eeを示した。 不斉ビスオキサゾリン(BOX)配位子をシリカ表面に固定化し、その表面の空間をメタクリル基やオクタデシル基などの有機官能基を有する複数のシランカップリング剤で修飾し、表面修飾Cu-BOX錯体触媒を調製した。Diels-Alder反応の触媒反応活性を検討したところ、均一系のCu-BOX錯体では触媒活性が非常に低かったのに対し、シリカ固定化触媒は高い触媒活性を示すことを見出した。更に、表面の有機官能基修飾により、不斉選択性が飛躍的に増加することを見出した。表面の不斉選択性は、表面修飾シランカップリング剤に大きく依存し、メタクリル基を有したシランカップリング剤が最も高い不斉選択性の増大効果を示すことを見出した。表面修飾メタクリル基と表面のBOX配位子の間に水素結合が働き、、固定化したBOX配位子の周辺に表面修飾基が集まり、かさ高い不斉構造が形成されたことで、高い不斉選択性の増幅効果が得られたものと考えられる。
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