研究課題/領域番号 |
16033256
|
研究種目 |
特定領域研究
|
配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
理工系
|
研究機関 | 学習院大学 |
研究代表者 |
持田 邦夫 学習院大学, 理学部, 教授 (20118772)
|
研究期間 (年度) |
2004 – 2005
|
研究課題ステータス |
完了 (2005年度)
|
配分額 *注記 |
4,400千円 (直接経費: 4,400千円)
2005年度: 2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
2004年度: 2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
|
キーワード | ビス(トリアリールゲルミル)白金錯体 / シス-トランス異性化 / オルトメタル化 / フェニル基移動 / ゲルミレン / 還元的脱離 / 白金-ゲルマニウム結合 / X-線結晶構造解析 / ゲルミル白金錯体 / 熱・光異性化 / トランスメタル化 / ねじれ構造 / 励起状態 / 計算機化学 |
研究概要 |
種々のビス(トリアリール置換ゲルミル)白金錯体を、ジクロロ白金錯体に二等量のトリアリールゲルミルリチウムを作用させ、対応するビス(トリアリールゲルミル)白金錯体を合成した。錯体の同定は各種スペクトルで行った。トリフェニル置換ゲルミル白金錯体のシス体、トランス体、o-トリル置換白金錯体、m-トリル置換ゲルミル白金錯体のトランス体はX-線結晶解析で最終的に構造を確認した。合成したビス(トリアリール置換ゲルミル)白金錯体は置換基の種類により色々な反応様式を示した。ゲルマニウム上の置換基がプェニル基およびm-トリル基の場合は、トランス体を光照射することにより対応するシス体を定量的に得た。得られたシス体は穏やかな条件で徐々にトランス体に異性化する。フェニル置換ゲルミル白金錯体のトランス体を長時間加熱すると、ジフェニルゲルミレンを放出し、トランス-ジフェニル白金錯体が生じる。ただし、m-トリル置換ゲルミル白金錯体のトランス体は安定であった。O-トリル置換白金錯体のトランス体を加熱および光照射すると、o-トリル基のベンジル位の炭素が白金と結合した環状ゲルミル白金錯体がヒドロゲルマンの遊離に伴い定量的に生成した。ジクロロ白金錯体をp-トリルゲルミルリチウムで低温で処理すると、シス体とトランス体が3:7の割り合いで生じる。温度を室温まで上昇させると、還元的生成物であるジゲルマンのみが定量的に生じる。この還元的脱離機構を明らかにするため、経時変化、配位子の添加効果、および濃度効果を検討し、トランス体からの還元的脱離が起きている可能性を指摘した。
|