研究課題/領域番号 |
16035202
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研究種目 |
特定領域研究
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
理工系
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
工藤 博幸 筑波大学, 大学院・システム情報工学研究科, 助教授 (60221933)
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研究分担者 |
朝田 隆 筑波大学, 大学院・人間総合科学研究科, 教授 (90184142)
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研究期間 (年度) |
2004
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研究課題ステータス |
完了 (2004年度)
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配分額 *注記 |
3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
2004年度: 3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
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キーワード | 計算機支援診断 / 痴呆 / 画像処理 / 医用画像 / SPECT / PET / MRI / 血流 |
研究概要 |
本研究では、SPECT画像とMRI画像を融合して用いるという独創的なアイデアに基づき、脳の萎縮が伴わずに血流が低下してる部位を抽出し痴呆性疾患の診断に役立てる計算機支援診断(CAD)の実現を目指して研究を行った。まず、このようなモダリティ融合CADの基礎となる画像処理手法とソフトウェアの開発を行った。そして、MRI画像を領域分割・ヒストグラムマッチング・位置合わせなどにより解析して正常人のSPECT画像を模擬したテンプレートを作成し、これと患者のSPECT画像の差分をとり正常人と比較して血流が低下している部位を抽出する手法とソフトウェアを開発した。また、処理結果の医師に分かりやすい表示法についても検討を行い、血流低下部位とMRI画像を合成した表示・表面投影と呼ばれる表示の2つの異なる表示法のソフトウェアを開発した。次に、筑波大学病院で痴呆性疾患と診断された6例の臨床データを処理し、医師による評価と類似の目的のために開発された3D-SSPと呼ばれる他の(有効性が確認されている)ソフトウェアとの処理結果の比較を行った。その結果、開発したソフトウェアの処理結果は全体的に医師が視覚的に見て捉える血流低下部位とほぼ一致し、3D-SSPによる処理結果との相関性も強いことが明らかになった。提案手法は、(1)類似の目的のために開発された従来のソフトウェアと比較して煩雑な正常人データベースの作成が不要であること、(2)同一患者のSPECT画像とMRI画像を用いるため脳形状の個人差を正確に考慮することが可能なこと、などの大きな長所を持つ。これらの成果は、国際会議論文2件と国内会議1件の論文として発表することができた。
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