研究課題/領域番号 |
16037201
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研究種目 |
特定領域研究
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
理工系
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
青木 大 東北大学, 金属材料研究所, 助手 (30359541)
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研究分担者 |
塩川 佳伸 東北大学, 金属材料研究所, 教授 (50111307)
本間 佳哉 東北大学, 金属材料研究所, 助手 (00260448)
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研究期間 (年度) |
2004 – 2005
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研究課題ステータス |
完了 (2005年度)
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配分額 *注記 |
8,600千円 (直接経費: 8,600千円)
2005年度: 4,500千円 (直接経費: 4,500千円)
2004年度: 4,100千円 (直接経費: 4,100千円)
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キーワード | 超ウラン化合物 / NpFe4P12 / フラックス法 / スクッテルダイト化合物 / ドハース・ファンアルフェン効果 / フェルミ面 |
研究概要 |
ネプツニウム(Np)を含む超ウラン化合物は、強い放射能をともなうために取り扱いが難しく、これまで物性研究の例はほとんどない。本研究では、まず原料となるNp02から水溶液電解法によりNp金属を調製し、さらにフラックス法によりNp化合物の純良単結晶育成を行なった。 その結果、Snフラックス法によってNpFe4P12の単結晶育成に成功した。超ウラン元素のスクッテルダイト化合物はこれが初めてである。(100)、(110)、(111)面に対応する結晶面が明瞭にあらわれた単結晶(0.5mm角)が多数得られた。X線回折によって格子定数を7.7709Åと決定した。この値はThFe4P12、UFe4P12よりも小さく、単体金属のウィグナー・ザイツ半径の移り変わりとほぼ同じである。電気抵抗率の値は大きくmΩ・cmのオーダーである。これは、NpFe4P12が電子と正孔の数が同数の補償金属であり、5f電子が局在していると考えたときの、5f3(Np4+)の電子配置を持つことを示している。30〜150Kの範囲で降温とともに電気抵抗は増大し、特異な振る舞いを示す。30K以下では電気抵抗は急激に減少する。磁化率の測定からNpFe4P12はキュリー温度23K強磁性状態であり、磁気モーメントは<100>方向を向いていることが分かった。飽和磁気モーメントは自由イオンから期待される値(3.27μB/Np)よりも、かなり小さく1.4μB/Npである。比熱測定から得られた電子比熱係数は30mJ/K2molと比較的大きく、5f電子が強い相関を受けていることを示唆している。 本研究ではさらに、スクッテルダイト化合物以外のNp化合物についても純良単結晶育成、物性測定を行い、NpFe4P12と比較・検討した。その結果、NpFe4P12はNp化合物の中では5f電子が局在している例外的なケースであることが分かった。
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