研究課題/領域番号 |
16037208
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研究種目 |
特定領域研究
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
理工系
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
石田 憲二 京都大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (90243196)
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研究期間 (年度) |
2004 – 2005
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研究課題ステータス |
完了 (2005年度)
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配分額 *注記 |
4,900千円 (直接経費: 4,900千円)
2005年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2004年度: 3,900千円 (直接経費: 3,900千円)
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キーワード | スクッテルダイト / 重い電子状態 / 核磁気共鳴 / 超伝導体 / Rattling / 強磁性に近い金属状態 |
研究概要 |
スクッテルダイト化合物RT4P12において、TP4からなる「かご」構造の違いによって物性がどのように変化をするのかを微視的に調べるため、RサイトがNMR可能なLa系スクッテルダイト物質でLaとPサイトのNMR、NQR測定を行っている。本年度は以下の成果が得られた。1)超伝導体LaFe4P12における、超伝導対の対称性の同定 La系スクッテルタイド物質LaFe4P12は電子比熱係数が、50mJ/molK2を超える大きな値を持つため電子相関の強い超伝導体と考えられる。Pr系スクッテルダイト超伝導体を理解するためにも典型的なLa系超伝導体の対称性を確定しておくことは重要なことである。我々はLaFe4P12について1/T1を測定しTc直下にコヒーレンスピークが観測されること、また等方的超伝導ギャップに関係する指数関数的な減少が観測されることを示した。またナイトシフトの測定から、超伝導対のスピン帯磁率の測定を行い、Tc以下一重項形成の伴うスピン帯磁率の減少も観測した。これらの結果により、スピン一重項s波超伝導体であることを決定付けた。これらの結果は、Nakai et al. J.Phys.Soc.Jpn.(2006)で報告した。2)LaFe4Sb12における強磁性寸前の金属状態 LaFe4Sb12は低温まで磁気秩序を示さない金属物質である。我々はSb-NQRを行い、低温に向かって1/T1Tが増大することを示した。この物質は現段階では不純物相を多く含むためバルクの帯磁率測定から本質的な振る舞いを知ることは難しいが、La-NMRのシフトから微視的な帯磁率の振る舞いを得た。1/T1Tとナイトシフトの振る舞いからこの物質では、q=0の強磁性ゆらぎの成長が低温に向かって顕著になり、強磁性寸前の金属状態であることがわかった。3)LaOs4Sb12におけるLaサイトの異常緩和SbサイトとLaサイトの1/T1Tを低温まで測定した。Sbサイトの1/T1Tは、帯磁率との比較から磁気励起に支配されていると考えられるのに対し、Laサイトでは磁気的な緩和とは異なるな和の成分が存在することがわかった。我々はこの緩和の成分は、Laサイトの局所的なフォノンに関係するものと考え、超音波から指摘されている「Rattling」との関連を調べた。
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