研究課題/領域番号 |
16037212
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研究種目 |
特定領域研究
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
理工系
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
福岡 宏 広島大学, 大学院工学研究科, 助手 (00284175)
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研究期間 (年度) |
2004 – 2005
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研究課題ステータス |
完了 (2005年度)
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配分額 *注記 |
7,800千円 (直接経費: 7,800千円)
2005年度: 4,000千円 (直接経費: 4,000千円)
2004年度: 3,800千円 (直接経費: 3,800千円)
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キーワード | ゲルマニウム化合 / 高圧合成 / ゲルマニウム / スクッテルダイト / 重い電子系 / ゲルマニウム化合物 / セリウム化合物 |
研究概要 |
スクッテルダイトCoAs_3はCo_4As_<12>式量あたり96個の価電子を持つ。一方充填スクッテルダイトのうち、LaFe_4P_<12>などの3-8-15族系化合物の価電子数は95eで、9-15系非充填スクッテルダイトに比べて骨格電子数が1個少ない。一般に超伝導などの興味深い電子物性はその構造で安定な基本電子数を少しずらした時に発現することが多いが、これは基本電子数がその系におけるelectron preciseな状態を反映することが多いためといえる。本研究では、15族元素によって造られるスクッテルダイトの基本骨格を14族元素によって置換した新しい物質群の創生と、類似構造を持った新規関連化合物の高温高圧合成を目的とした。当初、対象を3-8-15族系化合物に限っていたため、置換反応はまったく進行しなかったが、系を3-9-15族の組み合わせとし、その結果余ってくる骨格電子を14族元素で補償するという物質設計にしたところ、LaRh_4Sb_9Ge_3、CeRh_4Sb_9Ge_3などの新しい置換型充填スクッテルダイトの合成に成功した。合成法の概要は以下にまとめる。これらの化合物の骨格電子数は96eである。上記のロジウム化合物は当研究者が知る限りで、骨格を14族元素がはっきりと(比率的に充分多く)置換した初めての充填スクッテルダイト化合物である。 これらの化合物の合成には高圧高温反応を利用した。各構成元素単体からの合成では希土類が反応前に酸化されて量論比が変化してしまうため、本研究者らが最近発見したLaGe_3,およびCeGe_3という定比化合物を出発化合物として使用することによって、良質な試料を得ることに成功した。同様の条件下で、Luの化合物の合成を試みたところ、充填スクッテルダイトは生成しなかったことから、希土類イオンの結晶額的サイズが、結晶の生成に影響を与えていることが示唆された。
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