研究課題/領域番号 |
16037213
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研究種目 |
特定領域研究
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
理工系
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研究機関 | 首都大学東京 |
研究代表者 |
椎名 亮輔 首都大学東京, 都市教養学部, 助手 (30326011)
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研究期間 (年度) |
2004 – 2005
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研究課題ステータス |
完了 (2005年度)
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配分額 *注記 |
1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
2005年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
2004年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
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キーワード | スクッテルダイト / 立方対称性 / 多重極相互作用 / Pr化合物 / 結晶場 / f電子系 / 四重極 / 磁場 |
研究概要 |
立方対称を有するf電子系化合物は、単純な結晶構造にも関わらず、非常に複雑な相転移を示すものが少なくない。近年、その原因の一つが、f電子の持つ多重極自由度にあることが分かってきた。本研究計画は、現実の物質とくにスクッテルダイト化合物とその関連物質を舞台として、異なる希土類イオン間に働く多重極相互作用の起源と役割を明らかにすることを目的としている。 本年度は、引き続きPrOs_4Sb_<12>の磁場誘起相転移の理論を発展させた。実験的に明らかになっている1重項-3重項結晶場準位における多重極相互作用が、結晶場分裂の小さいとき、適切な擬スピン表示を用いることで、4状態Potts模型にマップできることを示した。この手法により、四重極相転移の性質の多くの側面を理解でき、また1軸圧による転移温度の上昇を予想した。また非弾性中性子散乱スペクトルの計算を行った。非磁性相互作用の影響が散乱強度の波数依存性に現れることを指摘し、また磁場中のスペクトルの形状について詳しく調べた。 さらに、1重項-3重項系における価数揺らぎの解析を行った。Gutswiller型の変分法を用いる事で、1重項基底の場合、局在-非局在転移が不連続転移として生じうることを見出した。局在近傍のフェルミ流体としての性質を詳しく調べた。
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