研究課題/領域番号 |
16043247
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研究種目 |
特定領域研究
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
生物系
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研究機関 | 慶應義塾大学 |
研究代表者 |
石川 博通 慶應大, 医学部, 教授 (20051667)
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研究期間 (年度) |
2004
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研究課題ステータス |
完了 (2005年度)
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配分額 *注記 |
44,000千円 (直接経費: 44,000千円)
2005年度: 22,000千円 (直接経費: 22,000千円)
2004年度: 22,000千円 (直接経費: 22,000千円)
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キーワード | 腸管上皮細胞間T細胞(IEL) / γδ-IEL / 胸腺外発達分化 / alymphoplasia / 腸間膜リンパ節 / バイエル板 / クリプトパッチ / GFP / パイエル板 |
研究概要 |
マウスのγδ-IELは胸腺欠損ヌード(nu/nu)マウスにも十分存在する。昨年、nu/nuマウスのγδ-IEL前駆細胞は腸間膜リンパ節(MLN)やバイエル板(PP)に分布するCD4^+8^+RAG^<high> T細胞であることが示された(J.Exp.Med.197:333,2003)。これを検証するために、nu/+雌妊娠マウスにLTβ-R-IgとTNFR-55-Ig融合蛋白質を投与して得た、すべてのリンパ節やPPを欠損するnu/nu LNP-マウスや胸腺は無論のこと、MLNを含むすべてのリンパ節(LN)、PP、孤立リンパ小節(ILF)を欠如するnu/nu aly/alyマウス及びRAG-1遺伝子座にGFPを導入したnu/nu aly/aly RAG^<GFP/+>マウスなどを作製して解析した結果、γδ-IELがnu/nu LNP^- nu/nuマウスやnu/nu aly/alyマウスの腸管粘膜に多数分布すること、そのサブセット構成も正常であることが判明するとともに、クリプトパッチ(CP)の存在を確認した。この結果によって、nu/nuマウスにおけるγδ-IELの発達分化にMLNやPPが必須でないことが確かめられた。(J.Immunol.174:1906-1912,2005) さらに、γδ-TCR gene(KN6)をSCIDマウスに導入したKN6-SCIDマウスのリンパ組織を精査した結果、c-kit^+リンパ球が集積するCPの周辺にのみc-kit^+KN6^+リンパ球が多数存在することが確かめられた。これに対し、胸腺、MLN、脾臓のKN6^+リンパ球はすべてのc-kit陰性であった。 これらの結果から、γδ-IELの前駆細胞はCPに分布するc-kit^+細胞であることが一層明らかになるとともに、γδ-IELのT細胞抗原受容体(TCR)遺伝子再構成はCPを出てから引き起こされることが提示された。
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