研究課題/領域番号 |
16044216
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研究種目 |
特定領域研究
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
生物系
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研究機関 | 新潟大学 |
研究代表者 |
五十嵐 道弘 新潟大学, 医歯学系, 教授 (50193173)
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研究分担者 |
渡部 通寿 新潟大学, 医歯学系, 助手 (40303127)
牛木 辰男 新潟大学, 医歯学系, 教授 (40184999)
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研究期間 (年度) |
2004 – 2005
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研究課題ステータス |
完了 (2005年度)
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配分額 *注記 |
6,000千円 (直接経費: 6,000千円)
2005年度: 3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
2004年度: 3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
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キーワード | ミオシンV / シンタキシン / SNARE機構 / カルシウム / 開口放出 / 原子間力顕微鏡 / ノックインマウス / 小胞輸送 / カルモジュリン / 神経細胞 |
研究概要 |
シナプス小胞のリサイクリングは、種々のステップで異なる濃度のCa^<2+>を要求すると考えられている。報告者は、小胞のtranslocationに関わるsubcellular Ca^<2+>(0.1-1μM)を要求する、syntaxin-1Aの結合蛋白質としてmyosin-Vを見出し、その解析を行った。この分子が、syntaxin-1Aと結合する結合部位を明らかにするため、原子間力顕微鏡によって複合体形成を直接、可視化することに成功した。その結果、結合は明確にneck部分で生じていることを証明した。Neck部分に結合するCaMはsubmicromolar Ca^<2+>依存性に解離し、CaMが外れたIQ domainにsyntaxin-1Aが結合することが示された。この部位を認識する抗体を作成して、副腎髄質クロマフィン細胞へ導入して開口放出への影響を調べたところ、開口放出は阻害された。さらに、この過程は開口放出の早い相には影響せず、小胞が供給されて生ずる遅い相の放出を選択的に阻害することがわかった。以上の結果はこの結合により、小胞がmyosin-Vを介して、形質膜のsyntaxin-1Aに結合でき、SNARE複合体形成を進める前段階であるtetheringの分子的実体である可能性を示している。 非神経細胞の形質膜型syntaxinアイソフォームであるsyntaxin-2,3,4についても同様の結合が起こるかどうかを解析し、結合親和性はやや低いものの同様の反応が起こることを証明した。 報告者は、自己リン酸化型CaMKIIがsubmicromolar Ca^<2+>依存性にsyntaxin-1Aのlinker domainに結合する機構を報告した(J Neurosci 22:3342-51['02])が、これをさらに精査するためにsyntaxin-1A変異ノックインマウスを作成に成功した。
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