研究課題/領域番号 |
16045207
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研究種目 |
特定領域研究
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
生物系
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
立花 誠 京都大学, ウイルス研究所, 助教授 (80303915)
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研究期間 (年度) |
2004 – 2005
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研究課題ステータス |
完了 (2005年度)
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配分額 *注記 |
6,000千円 (直接経費: 6,000千円)
2005年度: 3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
2004年度: 3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
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キーワード | 精子形成 / 卵子形成 / ヒストン / メチル化 / 相同染色体 / 対合 / パキテン / 生殖細胞 / 発生 / 分化 / 減数分裂 |
研究概要 |
ヒストンメチル化酵素G9aの生殖細胞特異的破壊マウスを樹立するため、Tissue Non-Specific Alkaline Phosphatase (TNAP)の遺伝子座にCreをノックインしたマウスとG9aのコンディショナルノックアウトマウスを交配し、最終的に生殖細胞特異的にG9aを欠損させるマウスを樹立した。 得られた生殖細胞特異的G9a欠損マウス雄を複数の野生型の雌と自然交配させたが、調べたすべてにおいて不妊であった(n=8)。生後1週のG9a欠損精巣では顕著な変化は認められないが、2週、3週では明らかに精子形成過程の不全が認められた。すなわち、G9a欠損の精巣では未分化なspermatogoniaと、ある程度の分化したspermatocyteは存在していた。しかし反面、相同染色体の対合が完了したpachytene spermatocyteは全く認められなかった。以上のことから、精子形成において、第一減数分裂の完了にG9aは必須であることが分った。 次にG9a欠損の雌の表現型を調べるべく、野生型の雄と交配した。その結果、不妊のマウスと子供を作れるマウスの2種が存在することが分かり、その比率は3:1であった(n=12)。妊娠可能なマウスにおいて、生まれてくる仔の数は1回の平均でおよそ3匹程度と少なく、また、生涯の出産回数も1〜3回程度と顕著に減少していた。卵巣切片の解析により、G9a欠損の成熟雌は野生型の10分の1以下の数の卵子しか保持していなかった。このことから、やはり卵子の成熟過程にもG9aが重要な機能を担っていることが示された。
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