研究課題/領域番号 |
16045213
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研究種目 |
特定領域研究
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
生物系
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研究機関 | 熊本大学 |
研究代表者 |
荒木 喜美 熊本大学, 発生医学研究センター, 助教授 (90211705)
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研究分担者 |
荒木 正健 熊本大学, 生命資源研究・支援センター, 助教授 (80271609)
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研究期間 (年度) |
2004 – 2005
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研究課題ステータス |
完了 (2005年度)
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配分額 *注記 |
3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
2005年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
2004年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
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キーワード | キメラマウス / ES細胞 / Germline transmission |
研究概要 |
ES細胞を用いた遺伝子トラップを行う過程で得られた3つのトラップクローン、Ayu17-125,Ayu17-131,Ayu17-735は、それらのキメラマウスの仔の毛色はES由来であるにもかかわらず、トラップベクターは伝わらないという現象を示す。しかし、キメラ精子を用いた体外授精で得られた受精卵を胚盤胞まで培養、PCRでトラップベクターの有無を調べると、2-6割の確率でベクターを持つ胚が存在した。その原因解析のため、まず、Ayu17-125の体外受精で得られた胚盤胞を培養、ES細胞の樹立を試みた。267個の胚盤胞を培養、そのうちG418選択下でESとして樹立できたものは4クローンのみであった。これは、以前のPCRで得られた胚盤胞でのトラップベクター陽性率より著しく低い。これらのES細胞からキメラを作製すると、ベクターが伝わるキメラが多数得られた。この結果は、胚盤胞で行ったPCRの結果を疑わせるものである。また、トラップクローンに薬剤耐性遺伝子を導入して得られたサブクローンを調べる、という実験から、元のクローンにはトラップベクターをもっていない細胞が混入していることも明らかになった。そこで、Ayu17-131,Ayu17-735を用い、トラップベクターのβgeo遺伝子を部位特異的組換えシステムを用いてIRES-βgeo遺伝子に置換、その置換クローンでベクターが伝わるか解析を行った。その結果、両クローンともベクターが伝わるキメラが得られた。しかし、Ayu17-735(脂肪酸伸長遺伝子であるelov16をトラップしている)由来のキメラは生殖効率が非常に悪く、精子は精巣上体に十分数存在するものの、体外受精の際、HTF溶液での前培養の段階で精子の活動性が非常に落ちることがわかった。現在、この表現型がどの程度の浸透率で子孫に伝わるのかを検討中である。
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