研究課題/領域番号 |
16046213
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研究種目 |
特定領域研究
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
生物系
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研究機関 | 大阪薬科大学 (2005) 大阪大学 (2004) |
研究代表者 |
小林 祐次 大阪薬科大学, 薬学部, 客員教授 (20127228)
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研究分担者 |
大久保 忠恭 大阪大学, 薬学研究科, 助教授 (90272997)
吉田 卓也 大阪大学, 薬学研究科, 助手 (00294116)
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研究期間 (年度) |
2004 – 2005
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研究課題ステータス |
完了 (2005年度)
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配分額 *注記 |
4,600千円 (直接経費: 4,600千円)
2005年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
2004年度: 2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
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キーワード | アディポネクチン / 多量体形成 / コラーゲン様ドメイン / トリプルヘリックス構造 / 解離会合平衡 / 熱安定性 / 水和 / 超分子 / 立体構造 / 分子間相互作用 |
研究概要 |
アディポネクチンは脂肪細胞が分泌するサイトカインであり、糖代謝の促進や動脈硬化の抑制といった作用から非常に注目されている。アディポネクチンは溶液中で単量体の他に三量体及びそれらが会合した六量体以上の多量体を形成することが知られており、高次の多量体形成はアディポネクチンの機能発現に重要であると言われている。この多量体形成にはN末端側に存在するコラーゲン様ドメインによって形成されるトリプルヘリックス構造が重要であると考えられることから、アディポネクチン全長及びそのコラーゲンドメインの大腸菌による大量発現・精製系を構築し、得られた試料についてCDを用いて構造評価を行った。その結果、ポリプロリン型ヘリックスの存在が示唆された。次に、コラーゲンドメインについて、CD値及び超遠心沈降平衡法から求めた見かけの分子量の温度依存性を調べたところ、単量体と三量体間での解離会合平衡状態が存在することが示された。これに関連して、我々はコラーゲンのトリプルヘリックス構造の安定化機構を解明するために、プロリン,4-ヒドロキシプロリン及び4-フルオロプロリンを含むモデルペプチドを合成し、その熱安定性の評価をさまざまな物理化学的手法を用いて行った。その結果、プロリン側鎖修飾基の種類や立体異性によりトリプルヘリックス構造の形成能とその安定化機構が大きく変化することを見出した。また、モデルペプチドの高分解能X線結晶構造解析に成功し、水和がトリプルヘリックス構造の熱安定性に及ぼす効果について知見を得ることができた。
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