配分額 *注記 |
36,900千円 (直接経費: 36,900千円)
2006年度: 7,600千円 (直接経費: 7,600千円)
2005年度: 13,300千円 (直接経費: 13,300千円)
2004年度: 16,000千円 (直接経費: 16,000千円)
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研究概要 |
HeLa細胞にtudor-EGFP融合タンパク質を発現させ,細胞のストレスに対する蛍光寿命の変化について、引き続き検討を行った。試料調整直後では, tudor-EGFPの蛍光寿命は細胞内で一様であったが、栄養分を与えずに空気中に放置させストレスを与えると,時間とともに蛍光寿命が減少する様子が観測され,細胞のストレスに伴い,観測される蛍光寿命が減少することが確認された。細胞のストレスに応じてGFP内の発色団の周囲の環境が変化し,蛍光寿命が減少するためと考えられる。発色団を取り囲むアミノ酸残基がつくる局所電場の変化に着目し,細胞ストレスに伴う蛍光寿命の変化の機構について考察した。EGFPの発色団は中性状態とアニオン状態の平衡状態からなり,その存在比はpHに依存する。このことを利用して,単一細胞内pHを蛍光寿命イメージングを用いて高感度に測定できることを示した。これらの結果は現在論文として投稿中である。高度好塩菌であるHalobacterium salinarumに関してもフルオレセイン色素(BCECF)で染色し,蛍光寿命から細菌内pHを検出できることを示した。また蛍光寿命イメージングの測定を行い,異なる蛍光寿命を持つ2種類の細菌が存在することから、異なる局所電場を持つ細菌が存在することが明らかとなった。また高度好塩菌を含んだ溶液に外部電場の印加を行うと,細菌はそのロッド形状を保ったまま会合体を形成するが,細胞内の局所電場は変化しないことを確かめた。
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