研究課題/領域番号 |
16072209
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研究種目 |
特定領域研究
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
理工系
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
熊崎 茂一 京都大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (40293401)
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研究分担者 |
西山 雅祥 京都大学, 大学院・理学研究科, 助教 (10346075)
大岡 宏造 大阪大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (30201966)
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研究期間 (年度) |
2004 – 2006
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研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
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配分額 *注記 |
25,300千円 (直接経費: 25,300千円)
2006年度: 7,200千円 (直接経費: 7,200千円)
2005年度: 10,600千円 (直接経費: 10,600千円)
2004年度: 7,500千円 (直接経費: 7,500千円)
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キーワード | 顕微分光 / 蛍光スペクトル / 共焦点顕微鏡 / 光合成 / 葉緑体 / チラコイド膜 / シアノバクテリア / 光化学系 / クロロフィル / 2光子励起 / 緑藻 / ラン色細菌 / フェムト秒白色光 / 3次元解像 |
研究概要 |
(1)葉緑体やシアノバクテリアの酸素発生型光合成膜が示す微細構造ごとの蛍光スペクトルを高速に得るための顕微分光装置を完成させた。励起レーザーとしては2光子励起が行えるチタンサファイアレーザーを用いた。レーザーの入射角度を高速に走査し、線状の領域を高速に往復させるこた。線状の領域全体の蛍光スペクトルを各点毎に空間分解しながら記録するために性能のよいイメージング分光器を用いてEMCCDカメラで1度の露光時間で記録できる。一点一点ごとの記録に比べて約50倍の高速化を現した。空間分解能(点像分布関数の半値全幅)は685nmの蛍光波長において、0.33x0.39x0.59mmを記録した。これは横方向には波長の半分、奥行方向には理論限界を達成している。(2)シアノバクテリアのチラコイド膜については従来一様な性質を仮定されてきたが、本研究においてクロロフィル蛍光とフィコビリゾームの蛍光比率が細部の内部側と細胞の外側で異なることを示すことが出来た。蛍光スペクトル測定を吸収スペクトル測定とともに同一の細胞について行うことで、この差異が細胞自身による散乱や吸収の影響でみえるものではなく、本質的に異なるチラコイド膜の分子構成や色素タンパク質間の相互作用に由来することを確認できた。(3)緑藻と植物の葉緑体を比較し、電子顕微鏡で得られている定性的な違いを光学顕微鏡で確認することに成功した。また、植物葉緑体の系II蛍光と系I蛍光の分布について従来記述されてこなかった定性的に新しい知見を得た。
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