配分額 *注記 |
39,700千円 (直接経費: 39,700千円)
2008年度: 3,400千円 (直接経費: 3,400千円)
2007年度: 4,800千円 (直接経費: 4,800千円)
2006年度: 6,300千円 (直接経費: 6,300千円)
2005年度: 13,300千円 (直接経費: 13,300千円)
2004年度: 11,900千円 (直接経費: 11,900千円)
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研究概要 |
触覚の受容器はヒトの手および掌に多数分布して存在しており, 触覚認識において滑り力が刺激として重要な役割を有していることがわかってきている. したがって, 圧覚を呈示するポイントを分布して配置するだけでは不十分であり, 一つの触覚呈示ポイントが圧覚と滑り覚を同時呈示できると有効であると考えられる. 本研究では, 一つの触覚呈示ポイントにおいて圧覚と滑り覚が同時に呈示できる触覚呈示ポイントを開発し, それを多数配置してアレイ状に構成した触覚ディスプレイを開発することを目的としている. その実現のためのキーパーツとして, 研究期間内にシリアル形とパラレル形の二種類の二軸アクチュエータを開発してその特性を調べた. また, その研究と平行して, マスタマニピュレータに触覚ディスプレイを搭載して仮想作業に関する研究も進めた. 滑り覚と圧覚を同時呈示できるマウスを開発して, 仮想図形の識別に同時呈示が有効であることも確認した. 精度の点でパラレル形アクチュエータの方が優れていることが分かったため, 研究期間内の後半ではパラレル形二軸アクチュエータを中心に研究を進めた. 開発した二軸アクチュエータをマイクロロボットハンドに応用するためにニューラルネットワークによる新しい制御方法も研究した. その結果, 変位, 電圧の現在値, 昇圧・降圧の情報と次のステップに与えるべき電圧の増分値の組を学習させ, その結果を積分してそれを入力層にフィードバックさせる新しいネットワークを考案した. 実験の結果, マイナーループが複数ある複雑なPZTアクチュエータの履歴特性でも精度よく学習できることがわかった. 本研究で開発されたアクチュエータ技術は, 触覚呈示やマイクロマニピュレータに広く応用できると考えている.
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