研究課題/領域番号 |
16089207
|
研究種目 |
特定領域研究
|
配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
人文・社会系
|
研究機関 | お茶の水女子大学 |
研究代表者 |
鷹野 光行 お茶の水女子大学, 大学院・人間文化創成科学研究科, 教授 (20143696)
|
研究分担者 |
松浦 秀治 お茶の水女子大学, 大学院・人間文化創成科学研究科, 教授 (90141986)
近藤 恵 お茶の水女子大学, 大学院・人間文化創成科学研究科, 助教 (40302997)
新田 栄治 鹿児島大学, 法文学部, 教授 (00117532)
|
連携研究者 |
新田 栄治 鹿児島大学, 法文学部, 教授 (00117532)
|
研究協力者 |
中摩 浩太郎 お茶の水女子大学, 指宿市教育委員会, 学芸員
渡部 徹也 お茶の水女子大学, 指宿市教育委員会, 学芸員
鎌田 洋昭 お茶の水女子大学, 指宿市教育委員会, 学芸員
|
研究期間 (年度) |
2004 – 2009
|
研究課題ステータス |
完了 (2009年度)
|
配分額 *注記 |
64,200千円 (直接経費: 64,200千円)
2009年度: 9,800千円 (直接経費: 9,800千円)
2008年度: 10,100千円 (直接経費: 10,100千円)
2007年度: 10,100千円 (直接経費: 10,100千円)
2006年度: 9,700千円 (直接経費: 9,700千円)
2005年度: 9,700千円 (直接経費: 9,700千円)
2004年度: 14,800千円 (直接経費: 14,800千円)
|
キーワード | 考古学 / 火山 / 噴火罹災地 / 環境変動 / 生活跡 / 建物跡 / 復旧作業 / 畠跡 / 植物遺骸 / ボーリング調査 / 物理探査 / 新発見遺跡 / 噴火罹災遺跡 / 火山灰 / 水田遺跡 / レーダー探査 / 開聞岳 |
研究概要 |
本研究においては開聞岳の噴火によって埋没した遺跡の多く存在する鹿児島県指宿市周辺を研究の対象地域とし、具体的な調査地の選定には指宿市立考古博物館(時遊館COCCOはしむれ)に協力を求めて指宿市十町所在の敷領遺跡を選定し、平成17年、19年、20年、21年の4回にわたって同遺跡の発掘調査を行った。874年3月の開聞岳の噴火により罹災した当時の人々の生活環境の復元を試み、また出土した遺物からこの地域の文化環境の一定の解釈が可能となった。発掘調査を実施する際に、事前に地中レーダ探査を行って地下の遺構の状況を確かめた上で発掘したが、この連携は非破壊調査・リモートセンシングによる調査の有効性を確認するうえでも大きな成果を上げることができた。平成17年度の1次調査では、874年3月の噴火で埋没した水田を1枚完全に発掘し、水田面に株あとと見られるくぼみが観察できたことから、この田の稲の収量を推定し、生産性の高さを示した。19年には敷領遺跡楠田地点において畑の畝あとを発掘し、水田と畑とは別の場所において営まれていたことを明らかにした。20年・21年は2カ年にわたり敷領遺跡中敷領地点で建物跡を検出したが、住まいの周りには水田・畑を覆っていた火山灰の堆積が余りみられないことから、集落においては復旧のために火山灰を除去したことが確認できた。この一連の発掘調査により、平安時代半ばのこの地域の人々の土地利用の具体的な在り方を想定する手かがりができ、それを解明することが今後の課題である。
|