研究課題/領域番号 |
16091209
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研究種目 |
特定領域研究
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
理工系
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研究機関 | 工学院大学 |
研究代表者 |
長嶋 祐二 工学院大学, 情報学部, 教授 (50138137)
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研究期間 (年度) |
2004 – 2006
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研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
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配分額 *注記 |
17,200千円 (直接経費: 17,200千円)
2006年度: 3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
2005年度: 7,200千円 (直接経費: 7,200千円)
2004年度: 6,500千円 (直接経費: 6,500千円)
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キーワード | 認知科学 / 手話情報工学 / 画像通信 / 事象関連電位 / 情報福祉 / コーパス / コミュニケーション支援 / 画像評価 / 動画像符号化 |
研究概要 |
本計画研究では、聴覚障害者の情報通信端末を介したコミュニケーション支援を目指し、工学ならびに認知科学的側面から手話の生成・符号化・通信に必要な基礎的な諸技術の研究開発を推進させることを目的とした。 本研究では、3年間を通して得られた各研究過程のテーマに対する主な5項目の成果を下記に示す。 (1)言語認知機能として事象関連電位N400による手話理解機構解析では、手話母語者において文脈の意味的逸脱が刺激となりN400が誘発することを確認した。 (2)画像通信の第一段階では、デジタル符号化された手話動画像の品質評価法では、了解度試験とオピニオン試験より、種々のパラメータ条件化での画像評価手法の妥当性を示した。実際の評価から、手話の読み取りでは、空間解像度より時間解像度が重要であることを示した。 (3)画像通信の第二段階では、重要度別に符号化するAdapSync符号化法を提案し、既存の符号化方式と比較してその有効性を示せた。 (3)画像通信の第三段階では、映像遅延が手話対話へ及ぼす影響として、様々な対話課題の検討を通して、数値課題の遅延検知が100〜150msであることを示した。 (4)画像通信の第四段階では、メンタルワークロード評価法であるNASA-TLXを基に、日本手話版NASA-TLX評価システムを試作して、その評価の妥当性を示した。 (5)研究過程では、手話の言語学的な解析のために手話の実映像、およびモーションキャプチャによる3次元動作による電子データによる手話コーパスの収集を行った。電子データは、BoT3Dエンジンによる手話アニメーションとしてWeb上に公開した。 今後の検討課題は、実時間環境下での提案符号化方式の評価実験や手話母語者の視野特性などである。 本研究を通して得られた成果は、国際会議をはじめ電子情報通信学会論文誌・学会誌、ヒューマンインタフェース学会論文誌・学会誌などに掲載されている。
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