配分額 *注記 |
13,000千円 (直接経費: 13,000千円)
2007年度: 3,200千円 (直接経費: 3,200千円)
2006年度: 3,400千円 (直接経費: 3,400千円)
2005年度: 3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
2004年度: 2,900千円 (直接経費: 2,900千円)
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研究概要 |
本研究では大量データ処理のための領域効率の良いアルゴリズムの開発を行った.大量データ処理を行う際の問題点としては,処理時間だけではなく,データの格納やアルゴリズムの動作に必要な記憶領域の大きさがある.よって本研究では領域効率の良いアルゴリズムの開発に重点を置き,以下のアブローチを行った.(1)データを圧縮する:データ自身やデータ構造を圧縮して保存する簡潔データ構造を開発し,少ないメモリで大量のデータを扱えるようにした.(2)データの一部分のみをメモリに格納するアルゴリズム:全体のデータ量は多いが,同時にはその限られた部分のデータのみを使用するようなアルゴリズムならば限られたメモリでも動作する.本研究では特に,グラフの探索を行う省スペースアルゴリズムを開発した.その結果,大量データ処理のための基礎となるアルゴリズムとデータ構造を開発できた. 全てのデータは文字列とみなす事ができる.その文字列の長さをn,文字のアルファベットサイズをσとすると,データの圧縮前のサイズはnlog_2 σビットとなる.通常のデータ圧縮法ではこの文字列をnH_k+o(n log σ)ビットに圧縮するが,その一部分のみアクセスしたい場合でも圧縮されたデータ全体を復元する必要がある.本研究の圧縮法では,圧縮された文字列の任意の部分を高速に復元できる.具体的には,文字列中の位置が指定されたとき,その位置から始まる部分文字列で長さがlog nビットのものを定数時間で復元することができる.圧縮サイズはnH_k+o(n log σ)ビットであり従来法と漸近的に等しい.
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