研究課題/領域番号 |
16101009
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研究種目 |
基盤研究(S)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
地域研究
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
掛谷 誠 京都大学, 大学院・アジア・アフリカ地域研究研究科, 名誉教授 (30020142)
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研究分担者 |
小林 愼太郎 京都大学, 大学院・地球環境学堂, 教授 (20026602)
北畠 直文 京都大学, 大学院・地球環境学堂, 教授 (30135610)
伊谷 樹一 京都大学, 大学院・アジア・アフリカ地域研究研究科, 准教授 (20232382)
樋口 浩和 京都大学, 大学院・農学研究科, 准教授 (50303871)
大山 修一 首都大学東京, 大学院・都市環境科学研究科, 准教授 (00322347)
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研究期間 (年度) |
2004 – 2007
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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配分額 *注記 |
95,940千円 (直接経費: 73,800千円、間接経費: 22,140千円)
2007年度: 24,180千円 (直接経費: 18,600千円、間接経費: 5,580千円)
2006年度: 20,670千円 (直接経費: 15,900千円、間接経費: 4,770千円)
2005年度: 18,980千円 (直接経費: 14,600千円、間接経費: 4,380千円)
2004年度: 32,110千円 (直接経費: 24,700千円、間接経費: 7,410千円)
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キーワード | アフリカ型農村開発 / タンザニア / グローバル化 / 地域研究 / 乾燥疎開林 / 在来性 / 焦点特性 / 実践感覚 / 実態把握 / アフリカ / 農村開発 / 経済自由化 |
研究概要 |
この研究は、環境の利用と保全の双方を視野に入れながら、アフリカ型農村開発の理念と手法を確立することを目的とした。それは、現場主義を基本とし、多面的・学際的なフィールドワークによって地域農村の実態把握を深め、住民の積極的な参加を促し、地域農村の在来性のポテンシャルを踏まえた地域の発展計画を構想・実践する手法を目指していた。この研究で見出された主な成果は以下の通りである。 1.新たな技術や制度などが地域社会に浸透する過程で、外来要素の導入はイノベーションにつながる契機となり、それが社会内部の多様な要素や主体と絡み合い相互に影響し合うなかで新たなシステムを創出していくことを明らかにした。その過程では、創発性や創造的模倣が重要な役割を果たしており、その深い理解が、在来性のポテンシャルに根ざした開発実践につながることを見出した。2.多くの農村社会の基底にある平準化機構は、外来要素の有用性を多くの村人が理解し(内因の熟成)、それに外因が同調するとき、変化を促進するようにはたらく。そして外来要素が地域システムの内部に組み込まれ、全村民が利用できる技術あるいは制度となって内在化していく。そのプロセスを実証的に示した。3.地域発展の諸相の実証的研究と開発実践を通して、アフリカの実情に適合した開発モデルを構築した。この農村開発の手法では、実践を念頭において現地調査を進め、地域が抱える問題を住民と討議し、当該地域の開発の焦点となる特性(焦点特性)を見出す。それを準拠枠としながら、研究者の実践感覚を磨き、住民の主体性が徐々に発現する試行のプロセスを経て、解決策を立案・実施する。それは、地域の内発的発展を支援する開発実践を核に据えた手法であり、その有効性は地域発展の諸相の研究成果によっても裏づけられた。
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