配分額 *注記 |
49,660千円 (直接経費: 38,200千円、間接経費: 11,460千円)
2007年度: 10,140千円 (直接経費: 7,800千円、間接経費: 2,340千円)
2006年度: 11,570千円 (直接経費: 8,900千円、間接経費: 2,670千円)
2005年度: 13,390千円 (直接経費: 10,300千円、間接経費: 3,090千円)
2004年度: 14,560千円 (直接経費: 11,200千円、間接経費: 3,360千円)
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研究概要 |
本研究は,データの収集,解析,共有を前提とした知識の創出と再構成のための,人間を中心とするメディアインタラクション環境の実現を目指したものである. 事象に関する大規模なデータを収集,解析,共有する技術が発展し,シミュレーションや可視化といった表現技法を利用して,事象の理解を深め科学の諸問題に対する知識を構築する機会が増加しつつある.本研究では,複雑な事象に関するデータから出力される表現と,能動的にインタラクションをおこないながら,比較,仮説生成,検証といった人間の知識活動を中心に捉え,問題領域に特化した,ドメイン指向のメディアインタラクション環境を構築するための,創出系・操作系・表現系という三つの系からなる枠組みを構築した.そして,構築した枠組みを,化学反応予測,時系列データ分析,ビデオ分析,という三つの問題領域に適用し,その有効性の検証をおこなった. 本研究ではまず,断片的に創出される知識を明示化し再構成していく連続的なプロセスに沿う創出系を実現した.そして,従来のマウスとキーボードという入力装置による操作系に加えて,筋電信号から導出される関節のトルクとスティフネスを利用し手に力を加えたり抜いたりすることによる操作系のモデルの構築とシステムの試作をおこなった.マルチメディア3Dを利用した可視化表現とそれを段階的に提示する表現系を実現し,また,聴覚情報および物体を用いた表現系の可能性と問題点を明確にした.着目した三つの問題領域のそれぞれについて,化学反応予測のためのシステムを実現するために必要となるライブラリの構築と公開,時系列データ分析を対象とした発展過程とのインタラクション技法の開発,および能動的ビデオ分析のためのインタラクションプリミティブの構築,をおこなった.研究の総括として,メディアインタラクション環境による知識の創出と再構成をおこなう枠組みを検証した.
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